東條の国家弁護とは? わかりやすく解説

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東條の国家弁護

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:49 UTC 版)

東條英機」の記事における「東條の国家弁護」の解説

戦争裕仁天皇意思であったか?」の尋問対しご意思反したかも知れぬが、わが内閣及び軍統帥部の進言により、渋々同意なさったのが本当であろう。そのご意思開戦の詔勅の『止ムヲ得サル事朕カ志シナラス』のお言葉で明白である。これは陛下特別な思し召しで、我が内閣の責任に於いて入れた言葉である。陛下最期一瞬まで、和平望んでおられた。この戦争責任は、私一人にあるのであって天皇陛下はじめ、他の者に一切責任はない。今私が言うた責任と言うのは国内対す敗戦責任を言うのであって対外的に、なんら間違った事はしていない戦争相手がある事であり、相手国の行為審理対象としなければならない。この裁判は、勝った者の、負けた者への報復と言うほかはない」 とアメリカの戦争犯罪糾弾した東條東京裁判通して自己弁護行わず、この戦争侵略戦争ではなく自衛戦争であり国際法には違反しないと「国家弁護」を貫いたが、「敗戦責任」は負うと宣誓口述書で明言している。東條主任弁護人清瀬一郎務めアメリカ人弁護士ジョージ・ブルーウェットがこれを補佐した。 東條の国家弁護は理路整然としており、アメリカ側対日戦準備緻密な資料基づいて指摘しこうしたアメリカの軍事力の増大脅威感じた日本側が自衛決意した巧みに主張するなどして、キーナンはじめ検事たちをしばしばやり込めるほどであった。また「開戦責任自分のみにあって昭和天皇自分たち内閣統帥部に説得され嫌々ながら開戦同意しただけである」と明確に証言し、この証言天皇免訴最終的に確定することになった日暮吉延によれば、他の被告多く自己弁護責任なすり合い繰り広げる中で、東條一切自己弁護捨てて国家弁護天皇擁護徹する姿は際立ち、自殺未遂地に落ちた東條への評価裁判での証言機に劇的に持ち直したとする。 秦郁彦によると、東條にとって不運だったのは、自身一歩間違えればA級戦犯となる身の田中隆吉や、実際に日米衝突推進していた服部卓四郎有末精三石川信吾といった、いわゆる戦犯リスト』に名を連ねていた面々が、すでに連合国軍最高司令官総司令部取り入って戦犯逃れる確約得ていたことであった

※この「東條の国家弁護」の解説は、「東條英機」の解説の一部です。
「東條の国家弁護」を含む「東條英機」の記事については、「東條英機」の概要を参照ください。

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