朽木元綱とは? わかりやすく解説

朽木元綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 06:17 UTC 版)

 
朽木 元綱
時代 戦国時代 - 江戸時代前期
生誕 天文18年(1549年
死没 寛永9年8月29日1632年10月12日
改名 竹若丸(幼名)→牧斎(法名)
別名 弥五郎(通称
戒名 長久院殿福峯米徳大居士
墓所 滋賀県高島市朽木岩瀬の興聖寺
官位 従五位下、信濃守河内守
幕府 室町幕府江戸幕府
主君 足利義輝義昭織田信長豊臣秀吉
秀頼徳川家康秀忠
氏族 朽木氏
父母 父:朽木晴綱、母:飛鳥井雅綱の娘
正室:尭慧[1]の娘(従妹)
宣綱友綱稙綱、娘(堀直政室)
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朽木 元綱(くつき もとつな)は、戦国時代から江戸時代前期にかけて、朽木谷を支配した土豪寄合旗本。関ヶ原の寝返りで有名。父は朽木晴綱、母は飛鳥井雅綱の娘。子に宣綱友綱稙綱、娘(堀直政室)。

生涯

天文19年(1550年)に父・晴綱が戦死したため、わずか2歳で家督を継承した。天文22年(1553年)より三好長慶京都を追われた13代将軍足利義輝を父に引き続き朽木谷に匿った。永禄9年(1566年)の浅井長政による近江国高島郡侵攻に際しては人質を差し出し、永禄11年(1568年)12月には浅井久政・長政父子と起請文を交わしたが、まもなくこれを破棄している。

元亀元年(1570年)の朝倉攻めにおいては松永久秀の説得を受けて織田信長の京都撤退(朽木越え)を助け、後に信長に仕え信長麾下として磯野員昌、その追放後は津田信澄に配されているが、天正7年(1579年)には代官を罷免されているので、信長からは評価されていなかったようである。信長の死後は豊臣秀吉に仕え、伊勢安濃郡・高島郡内の蔵入地の代官に任ぜられ、小田原征伐にも参加、文禄4年(1595年)に秀吉から高島郡9,203石2斗を安堵されている。

天正18年(1590年)、秀吉より豊臣姓を下賜された[2]

慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは、当初は大谷吉継に従って西軍に属したものの、小早川秀秋に呼応して脇坂安治小川祐忠赤座直保らと共に東軍に寝返った。なお「小早川秀秋と異なり事前に内通の意思を示していなかったので、戦後2万石から9,550石に減封された」という説があるが[3]、没収されたのは元綱が代官を務めた蔵入地(豊臣政権の直轄領)で元綱の所領は安堵されたという説や、そもそも元綱は関ヶ原の戦いには参戦していなかったのではないかとする指摘もある[4]

元和2年(1616年)に剃髪し、牧斎と号した。寛永9年(1632年)、朽木谷において死去。享年84。

死後、遺領は3人の息子に分割されたために、朽木宗家は6,300余石となった。後に末子の稙綱が江戸幕府3代将軍徳川家光の信頼を受けて大名として取り立てられたために、嫡流よりも庶流のほうが所領が上回るという現象が起きている。

出典

  1. ^ 飛鳥井雅綱の子
  2. ^ 村川浩平『日本近世武家政権論』近代文芸社、2000年、37頁。
  3. ^ 二木謙一『関ケ原合戦―戦国のいちばん長い日―』中央公論社、1982年、206頁。
  4. ^ 白峰旬『関ヶ原合戦の真実―脚色された天下分け目の戦い―』宮帯出版社、2014年、82-83頁。

関連作品

  • イスラーフィール『淡海乃海 水面が揺れる時』 - 朽木元綱(作中では基綱)として現代人である主人公が転生する。逆行転生小説。

関連項目


朽木元綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 03:06 UTC 版)

信長 (漫画)」の記事における「朽木元綱」の解説

朽木谷豪族金ヶ崎の戦いにおいて、京へと撤退する信長討ち取るよう足利義昭から命令受けていたが、松永久秀説得によって翻意し、信長協力する

※この「朽木元綱」の解説は、「信長 (漫画)」の解説の一部です。
「朽木元綱」を含む「信長 (漫画)」の記事については、「信長 (漫画)」の概要を参照ください。

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