朝鮮民主主義人民共和国の軍服
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「軍服 (朝鮮半島)」の記事における「朝鮮民主主義人民共和国の軍服」の解説
朝鮮人民軍の軍服に関する情報が当局から公開される事はほとんどなく、その種類や変遷は写真や映像、あるいは脱北した元将兵の証言から考察せざるを得ないのが現状である。襟に階級章がついたカーキ色の人民服風の軍服と制帽、もしくは戦闘帽を着用していることが多い。兵下士官はソ連型のプルオーバー型(ギムナスチョルカ型と呼ばれる)の軍服が基本である。ソ連軍と中国人民解放軍、そして旧日本軍の軍装から強い影響を受けていると、一般的に言われる。 2011年の金正日総書記の死去以降、旧態依然としていた朝鮮人民軍の軍装は大きな分岐点を迎えつつある。即ち軍楽隊や人民保安部の女性軍人へのハイバック型制帽、空軍名誉衛兵隊への青ブレザー、夏季シャツの導入など、西側やロシアの要素を取り入れたものとなっている。その一方で、女性軍官向けに1960年代に使われていたハンチング型制帽の復活、朝鮮戦争期の夏季白キーチェリの意匠を盛り込んだ略礼装の導入など、金日成主席時代の要素復古の傾向もあり、金正恩第一書記の改革方針を軍装にも反映させる意図が伺われ、その改正は毎年日を追うごとに目まぐるしく行われている。2013年に朝鮮中央通信が発表した記録映像では「軍服を我々の革命武力の性格と使命が反映され軍事行動にも便利なだけでなく、時代的美感にも合わせ見事完成させることに乗り出す戦略を明らかにした」との声明がなされており、今後より朝鮮人民軍の軍装は大規模な改定がなされるものと推測された。そして2016年以降、そうした声明を反映するかのように、旧態依然としていた野戦服も驚くほど急速な近代化が行われつつある。
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