有識者の見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:57 UTC 版)
弁護士の伊藤和子は、「マーケティング戦略について語った言葉で、これほどの女性蔑視が含まれているということは極めて深刻で、女性差別や誤ったジェンダー意識が経営やマーケティングの根底に深く埋め込まれていたのではないか」「経営体質を刷新する取り組みが必要」と論じた。 経営評論家の坂口孝則は、『高い食事を知ると、牛丼を食べなくなる』という発言について、「これは逆に言えば、価格以外の優位性がないと自ら表明していることになる。これはマーケティングの講義として逆効果ではないだろうか」と指摘し、講義内容の確認体制について、「講義スライドには問題発言は盛り込まれていなかったとしても、通常ならば説明内容がどれだけ炎上するかは周囲の社員や秘書の方々だったら理解できたはずだ。もしかすると、この手の発言が社内で容認されていたのではないかと想像させる。こうした想像をさせるのが企業にとっては問題だ」と論じた。 米・イェール大学助教授で実業家の成田悠輔は、「あえて擁護するとすれば、発言した人のキャラクターや声色、場の空気感みたいな文脈が切り落とされ、可燃性の高い言葉だけが抽出されたことで、SNS上で大騒ぎになったのだと思う」とし、「こうした問題について語る時、すぐに『炎上をどうやったら避けられるか』とか『どの言葉遣いを避ければいいのか』といった処世術、小手先の戦略論になりがちだ。しかし根本的な問題は背景であるステレオタイプや価値観のゆがみであって、言葉はその一つの現れでしかない。だから言葉をどうアップデートすればいい?みたいな議論は本質から目を逸らしていると思う。」と論じた。
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