除外された海洋域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 05:58 UTC 版)
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の記事における「除外された海洋域」の解説
ユネスコとIUCN(国際自然保護連合)は「世界遺産海洋プログラム」として登録件数が少ない海洋域の登録を推進しており、奄美・琉球では西表石垣国立公園の海域公園を中心に海洋域を推薦範囲に取り込むことも検討。特に生物多様性を象徴するサンゴ礁はユネスコが重視していることもあり、日本自然保護協会や八重山・白保の海を守る会が石垣島の白保サンゴ礁・石西礁湖を推し、ジュゴンの北限生息地である名護市辺野古の大浦湾も含めるべきとする市民運動も展開。また、2014年に慶良間諸島が慶良間諸島国立公園に指定されたことから、ここまで範囲を広げるべきともされた。 しかし、環境省・水産庁や有識者の見解としては、日本の近海洋域では漁業権やマリンスポーツとの調整が必要で、海中でのオニヒトデの駆除は容易でなく、地球温暖化による海水温上昇や海洋酸性化、あるいは漂流・漂着ごみなど日本一国だけでは保護のための解決には至らないことなどを理由に、海洋域は除外することになった(沖縄本島やんばる域の海岸部は沖縄海岸国定公園だが緩衝地帯にも含まれない)。これは小笠原諸島が世界遺産に登録された際に、陸上の生態系を主体としたことにも共通する(小笠原は緩衝地帯として海洋域を取り込んでいる)。 こうしたことから西表島におけるエコリージョンとしてのマングローブ林など一部の海岸のみが対象となったものの(石垣島ではラムサール条約登録地の名蔵アンパルを推す動きもあったが)、本格的な海洋域は含まれていない。
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