除塵機序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 01:17 UTC 版)
従来の箒と雑巾による清掃が、ごみを箒で、ほこりを水拭きで取り除くのに対して、化学ぞうきんは、繊維に含浸された吸着剤(吸塵剤)によってごみやほこりを繊維内に吸着し保持するものである。一見、乾式清掃のように見えるが、実際には繊維による接着ではなく、吸着剤のぬれによる捕集である。軽く拭くことにより、ほこりの粒子の表面を吸着剤の薄い膜で覆い、繊維表面に捕集し保持する。ほこりを舞い上げることがないため、衛生的とされる。 あくまでほこりを吸着するものであり、汚れやシミを落とすものではない。多孔質な木製の柱や箪笥などに使用した場合、吸着剤などの油剤の成分を吸収して逆にシミや変色の原因となることがある。また、微細なほこり粒子の捕集に極めて有効であるものの、大きな粒子は保持できない。1988年(昭和63年)頃に新潟県消費生活センターが市販の18種類(クロスタイプ9種類、モップタイプ9種類)の化学ぞうきんのごみの吸着率を調べたところ、ベビーパウダーのような微細な砂や繊維成分の吸着率は良好であったものの、細かい砂は一部製品で吸着率が劣り、粗い砂では50%程度の吸着率であった。これらの結果から、新潟県消費生活センターでは「化学ぞうきんだけに頼るのではなく、汚れや場所に応じて、水拭き、乾拭き、電気掃除機などといった従来の掃除様式を使い分けることが望ましい」としている。
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