日本隊の大量発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/23 05:25 UTC 版)
1969年12月、10次隊がやまと山脈付近の裸氷帯で氷床の流れを調査をしていた所、思いがけず隕石を9個発見した。14次隊は10次隊が調査したのと同じ裸氷帯で8個、別の裸氷帯で4個、合計12個の南極隕石を発見した。この事実は日本国内よりもむしろ日本の海外で関心を引き起こしていた。 近づいて確かめてみると、皆「隕石」であった。ここに来るまで隕石も何個か拾えるのではないかと期待する気持ちもあった。 ところが、裸氷のルート上を走っただけで10数個の隕石を発見してしまった。 裸氷上の“黒い物”の全部が隕石、これはただ事ではない。 — 矢内桂三(15次隊について書いている) そして翌年(1974-1975年)には15次隊がそのシーズンだけで663個発見し、次のの16次隊から隕石採集が日本の南極観測隊の正式なプロジェクトとなった。16次隊は307個の南極隕石を採集した。そして1981年、日本の国立極地研究所に隕石資料部門が専任スタッフ1名とともに発足した。1998年を以って、同部門は南極隕石研究センターへと発展的改組された。 その後の日本隊の隕石採集は、隕石採集中に雪上車がクレバスの中へ転落し、重傷者2名を出す事故を29次隊の時1989年1月に起こしたため、以後10年間は南極隕石探査プロジェクトが中断していた。隕石採集が再開されたのは1997年の39次隊の時のことである。19年ぶりとなるこの時もやまと山脈で隕石採集をして、4180個の隕石を採集した。以後も隕石収集を継続して、2000年には1万6200個の隕石を保有するに至った。2009年の第51次隊は635個の南極隕石を採集した。
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