やまと山脈とは? わかりやすく解説

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やまと山脈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/07 15:35 UTC 版)

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やまと山脈
最高地点
山頂 福島岳[1][2]
標高 2,494[3] m (8,182 ft)
地形
山脈座標 71°30′S 35°40′E / 71.500°S 35.667°E / -71.500; 35.667座標: 71°30′S 35°40′E / 71.500°S 35.667°E / -71.500; 35.667
プロジェクト 山
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やまと山脈 (南極大陸)
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やまと山脈 (南極大陸)
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ドロンニング・モード・ランドにある、やまと山脈、および日本の基地の位置(1:昭和基地、2:みずほ基地、3:あすか基地、4:ドームふじ基地

やまと山脈(やまとさんみゃく、大和山脈: Yamato Mountains[4])は、南極大陸ドロンニング・モード・ランド山脈[5]昭和基地から約300km南西に位置する[5]。範囲は南緯71度14分 - 45分、東経35度25分 - 36度5分[4]。標高は約1800m前後であり、最高峰は福島岳の2,470m[5]ベルギーファビオラ王妃にちなんで、クイーン・ファビオラ山脈: Queen Fabiola Mountains, : Monts Reine Fabiola[6][7])とも呼ばれる[5]

1937年2月6日、ノルウェーのラルス・クリステンセン英語版隊が、飛行中に山脈を目撃したと報告したが、詳細な調査は行われず、未確認のまま「1937年山脈」という通称で呼ばれていた[8][9][10][11]1960年10月、ベルギー南極観測隊のギド・デローム(Guido Derom)らが、昭和基地への飛行中に存在を確認した[12][13]。日本の南極観測隊の第4次越冬隊(鳥居鉄也越冬隊長)が1960年11月1日から12月15日にわたって初めて踏査した[5][14][15][16]

1961年2月、日本の南極地域観測統合推進本部はこの山脈を正式に「やまと山脈」と命名した。このとき、同時に「福島岳」および「みずほ平原英語版」「白瀬氷河」も命名されている[8][9][17][4]。一方、ベルギー隊では、山脈の存在を先に視認したこと、空中写真を撮影したことを根拠として山脈発見の優先権を主張し、1960年12月に「クイーン・ファビオラ山脈」と命名している[8][18][19]

日本の南極観測隊がこの山脈において、数千個の隕石を発掘、回収したが、この中にはが起源の隕石も多数含まれる[20]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Fukushima Dake (JPN)”. SCAR Composite Gazetteer. Australian Antarctic Division. 2013年5月11日閲覧。
  2. ^ 昭和基地NOW!! やまと山脈空撮オペレーション”. 国立極地研究所 (2004年11月13日). 2018年1月21日閲覧。
  3. ^ 2,470m という資料もある。
  4. ^ a b c 文部省 『南極観測二十五年史』 大蔵省印刷局、1982年1月20日、486-493頁。 
  5. ^ a b c d e 『コンサイス地名辞典 外国編』、三省堂、1977年7月、P1075。
  6. ^ U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Queen Fabiola Mountains”. GNIS. 2018年1月28日閲覧。
  7. ^ Reine Fabiola, Monts”. SCAR Composite Gazetteer. Australian Antarctic Division. 2018年1月28日閲覧。
  8. ^ a b c “南極四地形に命名 「やまと山脈」など 「昭和基地」に次ぎ二度目”. 朝日新聞: p. 11. (1961年2月8日) 
  9. ^ a b “南極に四つの日本名 「みずほ平原」「福島岳」などきめる”. 読売新聞: p. 9. (1961年2月8日) 
  10. ^ 木崎 1982, p. 142.
  11. ^ 木崎 2012, p. 52.
  12. ^ 木崎 1982, p. 151.
  13. ^ 木崎 2012, p. 73.
  14. ^ 木崎 1982, pp. 140-163.
  15. ^ 木崎 2012, pp. 98-119.
  16. ^ 吉田栄夫 「東南極やまと山脈の地形について」 『南極資料』 13号 国立科学博物館、3-6頁、1961年10月。ISSN 0085-7289NAID 110001181150http://id.nii.ac.jp/1291/00007126/ 
  17. ^ 原田美道 「南極の地名」 『南極資料』 20号 国立科学博物館、90頁、1964年2月。 ISSN 0085-7289NAID 110001181219http://id.nii.ac.jp/1291/00007319/ 
  18. ^ 木崎 1982, pp. 152-153.
  19. ^ 木崎 2012, pp. 98-99.
  20. ^ 矢内桂三「南極で発見された月起源隕石」(惑星地質ニュース第2巻3号) (PDF)

参考文献

関連項目



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