やまと山脈の地形調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 02:40 UTC 版)
1960年の第4次越冬隊と1961年の第5次越冬隊において、やまと山脈の地形調査を実施した。やまと山脈は、昭和基地南南西約300km付近にある山地で、南緯71°14',東経35°25'付近からほぼ南に約50kmに渡ってのびる7群の山塊と、いくつかの小露岩からなる。山地は、大陸氷および局地的な氷河によって氷蝕を受け、露岩は典型的な氷蝕地形である。吉田は、山地を構成する7群の山塊の地形についても詳細に研究をまとめている。当時7群の山塊のうち命名されていたのは福島岳のみであったため、その他の山塊を南からA~G群と仮称を与え(Dが福島岳)、説明を試みた。さらに、大陸氷の衰退とやまと山脈の地形発達というテーマでは、やまと山脈がほぼ山頂までかつて大陸氷に覆われていたことを、地形的証拠により明らかであると確認した上で、かつて山地を被覆していた大陸氷がしだいに衰退したことに対し、極地における氷蝕作用について考察を試みた。この研究報告は藤原健蔵と共になされた。
※この「やまと山脈の地形調査」の解説は、「吉田栄夫」の解説の一部です。
「やまと山脈の地形調査」を含む「吉田栄夫」の記事については、「吉田栄夫」の概要を参照ください。
- やまと山脈の地形調査のページへのリンク