日本における普通切手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/27 01:48 UTC 版)
詳細は「日本の普通切手」を参照 日本においては、世界的傾向とは異なり、現在のみならず歴代の天皇が切手になったことは無い。但し、天皇の身代わりとして明治から昭和にかけての高額普通切手には神功皇后の肖像が採用されていた。この傾向は近代的郵便制度が始まった明治時代から変わらぬもので、明治天皇の意向が反映されているといわれている。明治初期に、紙幣と切手製造の基礎を構築した、イタリア人技術者エドアルド・キヨッソーネも、日本も紙幣や切手に国家元首の肖像(御真影‐これ自体、彼の手になる肖像画を、写真撮影したものである)を使うのが妥当であるとしていた。しかし、明治天皇が生来の写真嫌いであったこともあり、拒否されたという。天皇が神格化されたこともあって、天皇が切手に登場するのはタブーとされるようになった。 明治から昭和初期にかけては、証票的な意匠が採用されてきたが、それ以降は徐々に具体的なモチーフが意匠とされることが多くなった。 第二次世界大戦中には、逓信省も戦意昂揚の一翼を担い、国家主義的、軍国主義的色彩が濃くなった。戦後は一転して産業、風景、動植物、文化財などを意匠とするようになった。 現在、日本郵便の発行する普通切手のテーマは「日本の自然」であり、日本国内に生息する鳥類や花や昆虫が意匠とされている。なお、日本郵趣協会が発行する切手カタログでは「平成切手」の名称が使われており、切手収集家の間でも使用されている。
※この「日本における普通切手」の解説は、「普通切手」の解説の一部です。
「日本における普通切手」を含む「普通切手」の記事については、「普通切手」の概要を参照ください。
- 日本における普通切手のページへのリンク