日本におけるメセナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 06:22 UTC 版)
日本では1988年の日仏文化サミットを機に広がりをみせ、翌1989年に大塚製薬が全国の小学校・中学校・特別支援学校・図書館及び海外の日本人学校・補習授業校向けに漫画を用いた健康本であるまんがヘルシー文庫シリーズが企業メセナ第1号として登場した(本活動は大塚ホールディングスの設立に伴い同社に移管)。 バブル崩壊後、失われた10年を経た日本では、あえて企業名を正面に出さない地味なメセナが展開されるなど、規模は縮小しつつも裾野は広がり、多様化しつつある。 1990年に社団法人(現在は公益社団法人)企業メセナ協議会が発足、「メセナ」という言葉が次第に広まっていった。現在では「企業の行う芸術文化支援」から、教育や環境、福祉なども含めた「企業の行う社会貢献活動」(いわゆる企業の社会的責任(CSR)の一環)と、広義の解釈でも使用されたり、支援対象の芸術・文化も従前の古典的なものだけでなく近現代的なものやいわゆる大衆的なものなどを含むようになってきている。 企業メセナ協議会は、2011年に社団法人から公益社団法人へ移行するにあたり、「メセナ」の定義を「芸術文化振興による社会創造」と定め、さまざまな事業を展開している。主な事業は、「メセナアワード」、「This is MECENAT」(2014年より)、「調査研究」、「2021芸術・文化による社会創造ファンド」(2014年より)、「GBFund」、「助成認定制度」などである。 同種の活動としては、1990年に社団法人日本経済団体連合会がワンパーセントクラブを設立。会員の企業や個人は、経常利益や可処分所得の1%相当額以上を自主的に社会貢献活動に支出しようと努めている。
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