方向転換改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 07:38 UTC 版)
1984年2月のダイヤ改正では、短編成高頻度運転を行う「シティ電車」が各地の都市圏に拡大された。短編成化で不足する先頭車を補うため、先頭車の方向転換改造も実施されている。 1984年2月のダイヤ改正で京阪神快速と房総地区の普通列車が増発され、編成数増加のため奇数向き先頭車が必要となった。この先頭車を捻出するため、網干電車区配置の偶数向きクハ8両が方転改造された。空気圧縮機の撤去と引き通し線の奇数向き仕様への取り替えが行われ、車両番号は0'番台の奇数向き車の続番が付与された。 番号の対象は以下のとおり クハ111-357・367・481・436・457・462・449・455 → クハ111-263・264・265・266・267・268・269・270 このうちクハ111-263(旧357)と-264(旧367)は方転前に幕張電車区に転属し、正確には幕張区転属後に方転されている。この2両のみ非冷房で、1994年までに冷房改造されることなく廃車された。265 - 268は冷房改造車の方転、-269と-270は方転後にAU75による冷房改造がされた。JR化後には-268以外は後述の高速化改造が施工され+5000となった。 JR西日本になってからの1991年には上記と同様の理由で、同じ網干電車区配置の偶数向きクハ3両が方転改造された。 番号の対象は以下のとおり クハ111-347・374・411 → クハ111-276・277・278 -276と-278はWAU102形冷房改造車、277はAU75冷房改造車の方転であり、すべて後述の高速化対応工事が施工され+5000となったが、現在は全て廃車されている。 クハ111形は前述のとおり、非冷房車は除き奇数向き (Tc) ・偶数向き (Tc1) ともに両渡り構造のため、静岡地区では国鉄末期 - JR初期に伴い改番を伴わない方転改造車が存在した。これらは211系投入により非冷房、奇数向きのまま廃車された。
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