制御車の方向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 03:01 UTC 版)
電車の編成では、片側に制御関係の引き通しを装備するため、制御車同士を向かい合わせに連結しようとすると、ジャンパ栓や電気連結器の配置が180度逆転することになる。このようなケースに備え、ジャンパ栓を両側に装備した両渡り車として両方向兼用としたり、向きによって電気配線等を変えて連結方向を固定(片渡り車)したりする。これに関して日本国有鉄道・JRでは奇数向き・偶数向きと称して分類しており、奇数向きは東海道本線基準で上り東京方に、偶数向きは、同じく下り神戸方にあたり、他線区でもこれにしたがって方向が決められている(おおむね奇数向きが東・北方向、偶数向きが西・南方向)。そして一般に奇数向き・偶数向きは車両番号や形式の末尾の数字、番台区分により区分され、偶数向き制御付随車にはTc'(ダッシュ・プライム)の記号が用いられる。また、編成の組み替えにより向きを変える必要のある場合には、一般に方向転換改造工事(方転)が必要となる。
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