文献に残るレシピ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 04:30 UTC 版)
印刷された日本海軍の最古のカレーレシピとして間違いないと思われるのは、明治41年(1908年)に舞鶴海兵団が発行した教科書『海軍割烹術参考書』に掲載されている「カレイライス」のレシピで、下記の通り。これは海軍が独自でつくったカレーのレシピではない。当時民間でもつくられていたようなレシピと変わりない。 材料 牛肉または鶏肉、人参、玉葱、馬鈴薯、塩、カレイ粉、小麦粉、ヘット(牛脂)、米、スープ 添え物として漬物(チャツネなど) 作り方 まず米を研いでおく。 肉、玉葱、人参、馬鈴薯を賽の目に切る。 ヘットを敷いたフライパンで小麦粉を煎り、きつね色になったらカレー粉を加え、スープで薄めのとろろ汁の濃さに延ばす。 2の肉野菜を炒め、3に入れて火に掛けて弱火で煮込む。馬鈴薯は玉葱・人参がほぼ煮えてから入れる。 先ほどの米をスープで炊く。炊き上がったら皿に盛る。 4で煮込んだものを塩で調味し、皿に盛ったごはんに掛けて供する 供する際「チャツネ」などの漬物を添える。 初メ米ヲ洗ヒ置キ牛肉(鶏肉)玉葱、人参、馬鈴薯ヲ四角ニ恰モ賽ノ目ノ如ク細ク切リリ別ニ「フライパン」ニ「ヘット」ヲ布キ麥粉ヲ入レ狐色位ニ煎リ「カレイ粉」ヲ入レ「スープ」ニテ薄トロヽノ如ク溶シ之レニ前ニ切リ置キシ肉野菜ヲ少シク煎リテ入レ(馬鈴薯ハ人参玉葱ノ殆ンド煮エタルヰ入ル可シ)弱火ニ掛ケ煮込ミ置キ先ノ米ヲ「スープ」ニテ炊キ之ヲ皿ニ盛リ前ノ煮込ミシモノニ塩ニテ味ヲ付ケ飯ニ掛ケテ供卓ス此時漬物類即チ「チャツネ」ヲ付ケテ出スモノトス — 海軍割烹術参考書 1908年(明治41年) 炊飯やルー作りに使う「スープ」に関する記述がないが、牛骨やテール、鶏ガラなどをくず野菜とともに煮て、濾したもの(簡易ブイヨン)を使ったと推察される。
※この「文献に残るレシピ」の解説は、「海軍カレー」の解説の一部です。
「文献に残るレシピ」を含む「海軍カレー」の記事については、「海軍カレー」の概要を参照ください。
- 文献に残るレシピのページへのリンク