教理的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 09:15 UTC 版)
正統派と呼ばれる諸教派とは異なる教理的特徴がある。すなわちイエス・キリストは三位一体の子の位格であるという教理ではなく、イエス・キリストが全能の神の本質であり、キリストの中にこそ父、子、聖霊の三つの位格が存在すると説く。 これは3世紀に異端として排斥されたサベリウス主義とほぼ同一の神学であると見る説もあるが、イエス・キリストの人間性即ち「人なるキリスト」として子の位格を認めている点でサベリウス主義とは異なる。三位についてはそれぞれ父、子、聖霊の位格であるという点では正統派諸教派と差異はない。特徴的といえるのが一体についての理解である。一体の部分のそれが何であるかを明確にしない限り礼拝の対象が定まらず正しい神観が得られないとし、即ちイエス・キリストがそれであると明確に示す。言葉を変えて言うなら唯一の神の中に父、子、聖霊の三つの位格が存在すると説く三位一体論と比較して、唯一のイエス・キリストの中にこそ父、子、聖霊の三つの位格が存在していると説く点に教理的違いがある。 歴史的に見れば唯一神教という枠の中でイエス・キリストの神性を説こうとして、数々の経緯を辿って神の定義を確立させながら成立して来たともとれる三位一体論に対し、この教団の教理は神の本質がイエス・キリストである事を説こうとする逆説的方向から唯一神教とイエス・キリストの神性を成立させようとしたと見る事も出来る[要出典]。しかし初代教会由来の伝統的教義を今も受け継ぐ現代教会に於いては、これを三位一体論の一つの類型と見なす教派は少ないようである。
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