放射能漏洩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 01:39 UTC 版)
18日 ロベルトが自宅の庭で、線源容器にドライバーで小さな穴を開けた。中の粉末を彼は火薬と思い火をつけようとした。事故発覚後、この場所は地上1mで毎時1.1Gyという高濃度の汚染が見つかり、表土の除去とロベルトの自宅の解体除去も行われた。 同日、ロベルトは解体屋のデヴァイル・アルヴェス・フェレイラ (Devair Alves Ferreira) に線源容器を回転遮蔽装置ごと売却。デヴァイルは自宅敷地内の解体工場に保管したが、同日夜、それが青白く光っていることに気づく。彼は線源容器を自宅に運び込み、翌日から3日にわたって数人の知人を家に呼んで光る粉末を見せた。 21日 デヴァイルの友人がデヴァイル宅でドライバーを使ってさらに中の顆粒状のセシウムを取り出した。友人はそれを持ち帰り、弟にも一部を分け与えた。デヴァイルもセシウムを親族に配った。カーニバルの時に衣装をそれで光らせようという考えもあったようである。 21〜23日 デヴァイルの妻ガブリエラ・マリア・フェレイラ (Gabriela Maria Ferreira) に嘔吐と下痢の症状が現れ、病院を受診するが食物アレルギーと診断された。ガブリエラが動けないため、その実母が地方からやってきて看病した。 22〜24日 デヴァイルの従業員イスラエル・バプティスタ・ドス・サントス (Israel Baptista dos Santos) とアドミルソン・アルヴェス・デ・ソウザ (Admilson Alves de Souza) が回転遮蔽装置から鉛を抽出しようと作業する過程で被曝。 23日 ロベルトが皮膚症状で入院。放射線皮膚炎であるとはこの時点で誰も気づいていなかった。原因不明のまま4日後には熱帯病病院に転院した。 24日 デヴァイルの隣に住む弟イヴォ・フェレイラ (Ivo Ferreira) がセシウムの粉末を貰い受け、食卓においた状態で家族が食事した。特にその娘レイデ・ダス・ネヴェス・フェレイラ(Leide das Neves Ferreira - デヴァイル・アルヴェスの姪、6歳)はセシウムをいじった手で食事をしていた。 25日 デヴァイルは回転遮蔽装置と取り出した鉛を別の解体業者に転売。 26日 デヴァイルの従業員数人が鉛を求めて再度施設に侵入し、残った遮蔽装置300kgを盗み出した。
※この「放射能漏洩」の解説は、「ゴイアニア被曝事故」の解説の一部です。
「放射能漏洩」を含む「ゴイアニア被曝事故」の記事については、「ゴイアニア被曝事故」の概要を参照ください。
- 放射能漏洩のページへのリンク