批評家からの反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 08:07 UTC 版)
「E.T. (アタリ2600)」の記事における「批評家からの反応」の解説
もととなった映画は評論家から一定以上の評価を得たものの、ゲーム版『E.T.』はどの批評家からも批判的な評価が大体下されてきた。また、歴代ゲームのワースト候補を選ぶ際の常連でもある。SeanbabyはElectronic Gaming Monthly150号において、歴代ゲームワースト20の1位に『E.T.』を選んでいる。FHM誌の代理編集人Michael Dolanもまた、歴代ワーストゲームの1位に『E.T.』を選んでいる。PC Worldもまた、筆者Emru Townsendによる「質問した内の3人に1人はこのゲームをすぐに思い出していた。何故かを理解するのは難しくない」というコメントを添えて、歴代ワーストゲームのリストトップに『E.T.』を置いている。 Townsendはグループでゲームを相談し、その内全員が批判した部分を見出した――「E.T.は穴に落ちた後、空中浮遊でのろのろと脱出しなければならなくて」、それによって「ゲームがひどく単調になっている。」Seanbabyも同じく落とし穴について批判的で、時間をやたら食ううえ、また落っこちないようにうまく外に出るのが難しいとしている。Classic Gamingの"Fragmaster"は、プレイ経験を「入り組んでて退屈」とし、映画の持っていたシリアスなトーンがゲームのストーリーに欠けていることを非難している。ゲームのグラフィックは当時の他のゲームと比較しても平均以下だとされている。アタリ2600のゲームを大量に遊んだ層の間では、他のタイトルがアタリ2600最低のゲームに選ばれることも多く、時には『E.T.』がそうした"アタリ2600のワースト"リストから外されていることさえある。。また、今日でもこのゲームを本当の意味で楽しみながらプレイしている人が少数ながらいる。ハワード・スコット・ウォーショウは『E.T.』の出来に不満はないようで、良いゲームを作ったとさえ考えている。 But the fact is E.T. was a tough technical challenge that I feel I met reasonably well. I made that game start-to-finish in five weeks. No one has ever come close to matching that kind of output on the VCS. It could definitely be a better game, but it's not too bad for five weeks.That said, I also realize that consumers don't (and shouldn't) care about development time. All they should care about is the playing experience. I feel E.T. is a complete and OK game. Some people like it. It certainly isn't the worst game or even the least polished, but I actually like having the distinction of it being the worst game. Between that and Yar's, I have the greatest range of anyone ever on the machine. (意訳:しかし、実際のところ『E.T.』は技術的に難しいチャレンジであったし、自分としてはそれなりに上手くこなせたつもりでいる。私は最初から最後まで5週間であのゲームを作った。VCSのあの手の成果に敵うようなものは、今までのところ誰もやり遂げられていない。もっといいゲームにすることは勿論できただろうが、5週間としてはそれなりの出来だ。私自身はそう考えるが、消費者は開発期間なんて(必要もないが)気にかけてないということにも気付いている。彼らが気にすべきなのは、プレイ経験だけだ。自分としては、『E.T.』はそれなりのゲームに仕上がっていると思う。好きな人もいる。最悪のゲームじゃないことは確かだし、最低の出来だなんてこともない。ただ私としては、『E.T.』が最悪のゲームとして知られていることを悪く思ってはいない。『Yar's』と『E.T.』、あのゲーム機に携わった誰よりも私には大きな幅がある。) — Howard Scott Warshaw ちなみにウォーショウが言っている『Yar's』とはアタリ2600用にリリースされたゲームの中では高評価もしくは最も高く評価されているシューティングゲーム『Yars' Revenge』の事である。ウォーショウは自分がアタリ2600用で最高とされるゲームと最低とされるゲームの両方にかかわった事を指して「誰よりも私には幅がある」と言っているのだ。 ちなみに『E.T.』はX Playで5点中0点を付けられた唯一のゲームとしても知られている。
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