意識を持つ種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 10:08 UTC 版)
ウェスタロスには人間が主として住むが、他にも3つの意識を持つ種が登場する - 〈巨人〉、〈森の子ら〉、そして〈異形〉である。 巨人 〈巨人〉は壁の外の極北のみで見られる、絶滅しつつある種族である。〈巨人〉は二足歩行の類人猿にやや似た、巨大で毛むくじゃらのヒト型生物である。人間よりも若干低い知性しかない。〈最初の人々〉の言語を話すが、ウェスタロスの共通語を理解する者もいる。戦いではマンモスに乗り、丸太より若干ましな程度の粗雑な作りの棍棒を振う。中には〈野人〉たちと緩やかな同盟を結ぼうとしたものもいる。多くの〈巨人〉が〈壁の向こうの王〉マンス・レイダーの〈野人〉の大群に加わり、〈異形〉から逃れるために〈壁〉の南側に押し通ろうする。 森の子ら 〈森の子ら〉はウェスタロスの本来の住民であるとされる。〈森の子ら〉はしばしば言及されるが、何千年も姿を見られていなかった。小柄なヒト型生物であると考えられている。色黒で美しく、夢と自然に関する不思議な力を持っていた。北部に残る〈古の神々〉への信仰、そしてウィアウッドの森を除けば、彼らの遺産はシリーズの時間軸ではほとんど残っていない。ジョージ・R・R・マーティンは彼らがエルフではないと何度も強調している。彼はこの件に関してこう言っている「(森の)子供たちは・・・(森の)子供たちだ。エルフにはもううんざりだ。」 〈森の子ら〉はウィアウッドを通して他の場所の出来事を見ることが出来た。金属は持たなかったが、黒曜石の武器とウィアウッドの弓を用いたと言われている。後に破壊されることになった陸橋を通って、エッソスから、青銅の武器を携え馬に乗ってやって来た〈最初の人々〉と多くの戦争を戦った。〈顔のある島の条約〉(〈顔の島の条約〉)が結ばれ、〈森の子ら〉は森に住み、〈最初の人々〉は開けた土地を支配することとなった。続く年月に条約の効果は薄れたが、〈異形〉が現れた時、〈森の子ら〉と〈最初の人々〉は連合して、黒曜石、火、〈古の神々〉の魔法、そして〈壁〉の建設によってこれを退けた。続く年月に〈森の子ら〉は数を減じ、ウェスタロスを去ったかあるいは絶滅したかと思われていた。 異形 ホワイト・ウォーカー(白い歩行者、白き魔物)とも呼ばれる〈異形〉は〈壁〉の北側で発見された邪悪な生物である。彼らは夜の間だけしか目撃されておらず、つねに激しい寒さと共に現れる。〈異形〉は背が高く、痩せていて、光る青い目を持つ優美なヒト型生物である。かれらは一歩ごとに色を変える鎧をまとい、鋼さえ砕く冷たい刃をそなえた薄い水晶の剣を振う。静かに動くが、その声は氷を割るかのように響く。独自の言語を持つことがほのめかされている。〈異形〉に対して鉄の武器は無力であり、黒曜石(ドラゴングラスとしても知られる)あるいはヴァリリア鋼によって作られた武器によってのみ倒すことができる。死ぬと、彼らは溶けて、極めて冷たい液体の水たまりとなる。 〈異形〉は死者を復活させ、同じような光る眼を持つ死にぞこないのゾンビーのような〈亡者〉とし、操ることができる。〈亡者〉は人間に限られず、馬やクマもまた〈亡者〉となる。〈亡者〉の体を切断してもそれぞれの部分は動き続ける。ヴァリリア鋼およびドラゴングラスによっても倒すことはできない(ただしドラマではドラゴングラスによっても倒すことができる)。火のみが〈亡者〉を倒すことができる。〈壁〉の外の野人は、死者が〈亡者〉とならないよう火葬する。
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