性質と練習
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/08 06:46 UTC 版)
今日知られているドゥルパドでは、単独歌手や少数の歌手がタンブーラよりもパクハヴァジュやムリダンガムの拍子に合わせて歌う。通常歌手のすぐ後ろに2人のタンブラ奏者が座っており、打楽器奏者は歌手の右に座る。伝統的にルドラ・ヴィーナが使われる事もある。他の楽器を使う演奏者もいる。このような楽器は深い低音と長い残響を持つ必要がある。 ドゥルパドは旋法や単旋律、一般和声の点で全てのインドの伝統音楽と同じである。それぞれのラーガが旋法を持ち、「ガマカ」と呼ばれる微小音階の豊富さが特徴的である。 歌詞は完全即興のアラプで行われる。ドゥラパドのアラプは音節の組を用いて歌われ、マントラの一節を周期的に歌う(例:「アレネナ・テテレネナ・リレレネナ・テネトゥームネ」(テネトゥームネは長い旋律を終える時に使う)のが人気である。ドゥルパド様式は長く精巧なアラプを持ち、ゆっくりと落ち着いた旋律の流れは人を段々律動的鼓動に導く。殆どのドゥルパド様式の歌は軽く1時間を越え、広くは「アラプ」(無拍子)と「ジョー」(一定の律動)と「ジャラ」(加速する爪弾き)や「ノムトム」(高速で音節を歌う)を組み合わせる。編成は歌と4種の律動楽器で行われ、それぞれ「スサユィ」、「アンタラ」、「サンチャリ」、「アアブホグ」と呼ばれる。 拍子(タラ)には「ティヴラ」(7拍子)や「スル」(10拍子)、「チャウ」(12拍子)等がある。10拍子の「ジュハプ」はサドゥラと呼ばれ、14拍子の「ドゥハマー」もある。後者は春のホーリー祭で軽音楽に用いられる。 小人数ではあるが、演奏会中も寺でのドゥルパドの練習は続く。演奏会のドゥルパドとは類似性が少なく、例えばアラプがとても少ないもしくは無い、古典様式では使われない鈴や指シンバルが使われる、使われる太鼓が小さい、「ムーダング」と呼ばれる古い様式がムリガンダムにかなり似ている等の点がある。
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