心理的な背徳感によるタブー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:34 UTC 版)
「食のタブー」の記事における「心理的な背徳感によるタブー」の解説
特定の食材が心理的な背徳感を喚起するため、食用とすることができない。役畜(ウシやウマなど)、ペット動物(イヌ、ネコ、ウサギ)、高い知能を持つと考えられている動物(クジラなどの哺乳類)、絶滅危惧種など、社会で高い価値が認められている動物や植物がこれにあたる。これらに対するタブーは立法化されることが多い。また、一般に食用と考えられている動物でも、ペットとして接することによって特定の個体が擬人化され、食材とみなすことができなくなる場合もある。社会価値の変遷により、何をタブーとするかは同じ社会においても急速に変化する可能性がある。また多くの文化は同族同類である人の肉を食することを道徳上・宗教上・衛生上の理由によりタブーとしてきた(詳細は後述の食のタブー#人肉食へのタブーを参照)。 また、栄養価上や衛生上および習慣上の見地から単に人間用の食材と考えられていないためにタブーとなる例もある。一部地域を除く多くの文化にとっては多くの無脊椎動物(昆虫類)やネズミなどがこれに該当するが、これらに対するタブーが立法化される例は、高い価値が認められている生物の例よりも少ない。今後は昆虫食のように品種改良や食糧危機、宇宙開発において限られたスペースでの効率的な栄養摂取できる生物の養殖などの理由でタブーが変容する可能性がある。
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