形式社会学の位置づけとは? わかりやすく解説

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形式社会学の位置づけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/07/20 13:35 UTC 版)

形式社会学」の記事における「形式社会学の位置づけ」の解説

ジンメル後期著作読み解くと、生の哲学形式社会学とが緊密なつながり有していることがわかる。生の哲学者でもあったジンメルにとって、人間存在唯一究極的な原理である「生」の本質は、一方で生が現前する自分自身絶え超えていくという「自己超越性」とともに他方でその生が自分対立する形式」を通してなければ己を表現することができないという「自己疎外性」に求められる。 そして、創造的な生は、社会制度芸術作品科学的認識といった形式作り出し一方で生それ自体はその形式乗り越えていくものの、形式はその母たる生とは自律的な動きをもつ。そして、ここにジンメルの言うところの「文化悲劇」が生まれる。すなわち、形式客観的独立性をもち、それが生を囲い込みづける生活形式となる。この傾向頂点に達するのが、貨幣経済の完全な浸透みられる近代社会である(『貨幣哲学』)。近代人はもはや客観的な生活形式内的に消化することができなくなり、生の手段が生の目的となる。そこに、生と形式をめぐる完全な「軸の転回」が出現するジンメル診断する(『現代文化葛藤』)。 当初ジンメルは、特殊科としての社会学確立目的として形式社会学提唱したが、晩年著した社会学根本問題』(1917)において、一般社会学、特殊社会学形式社会学)、哲学的社会学という3つ分野から成る、より大きな社会学体系構想するようになったのである。しかし、その中心となる分野はあくまで形式社会学であり、彼が残した研究実績形式社会学方法論基づいたのである

※この「形式社会学の位置づけ」の解説は、「形式社会学」の解説の一部です。
「形式社会学の位置づけ」を含む「形式社会学」の記事については、「形式社会学」の概要を参照ください。

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