左翼党派の反応
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左翼党派の反応については、以下の通り。 赤軍派(連合赤軍の母体の一つ) 本事件の総括を巡って激論が交わされ、分裂状態に陥った。 詳細は「共産主義者同盟赤軍派#国内再建グループの分裂」および「共産主義者同盟赤軍派(プロレタリア革命派)」を参照 革命左派(連合赤軍のもう一つの母体) 一連の事件を「反米愛国路線の放棄」と総括し、自分たちの指導に従わなかったのが原因だとした。最高指導者であった川島豪は「マルクス、レーニン、毛沢東の学び方が浅かったから起きてしまった内部矛盾」「永田、坂口が自分の言うことを聞かずに赤軍派と野合した結果」と自分の非を認めなかった。 日本共産党 連合赤軍を強く非難。元々自党派以外の左翼党派を全否定しているが、この事件を中国共産党批判に利用した。また街宣車で連合赤軍を非難して回るなどした 革マル派 連合赤軍を強く非難。元々自党派以外の左翼党派を全否定しているが、この事件を中核派批判に利用した。 中核派 沈黙を守った。 第四インター 「大衆不在」であるとして、連合赤軍を強く非難。 毛沢東主義諸党派 ほぼ沈黙 ブント系諸党派 発言と沈黙を繰り返した。 蜂起派 激しい議論が起こり、情況派等でも議論が交わされた。 RG派 一連の事件を新左翼全体に突きつけられた自分たち自身の問題とし、連合赤軍を支持した 重信房子・奥平剛士ら赤軍派アラブ派遣部隊(後の日本赤軍の母体) 事件直後の3月14日付で声明を発表。新左翼全体の問題として共に自己批判していくことを呼びかけた。重信の当時の回想は以下の通りであった。 「敵との直接的な緊張関係を通してでなく、味方内部を規律によって、共産主義化しうるという幻想は、悪しき独裁を助けるだけだ。我々は、こんな革命は、いらない。仲間を殺した連合赤軍の同志たち、未だ同志と呼ぼうとする私の気持が判りますか。仲間を殺す権利など、誰も持ち合わせてはいない。あなたたちの革命の私物化を、闘う同志たちは、決して、許しはしないだろう。たとえあなた達が、数人・数十人の敵を殺したとしても、仲間を殺した罪は償えないだろう。(中略)あらゆる友人達に自己批判を通して、わかち合う地平を確信する為にどんなに苦痛であろうとも始めようではありませんか」と自己批判による再生を共にすることを呼びかけた。「現在の新左翼運動の純化された形態を、引きずっていたことも事実です。先行した現実を、同様に闘う友人達も自らの検証の地平として、認めようではありませんか。あらゆる党派あらゆる闘いの担い手が、自らのものとして、再点検しない限り、こうした終焉にむかうに違いないのです」と、自己批判による全面否定を通した再生を求めた。
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