少数民族に対する強要政策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 16:33 UTC 版)
国際人権規約で少数民族が独自の言語を使う権利は「少数民族の文化や宗教、言語を「否定されない権利」」と明記して保障されているが、習近平政権は少数民族による分離・独立運動への警戒から統制と標準語教育を強めている。それにより中華民族としての意識を高め、中国共産党の一党支配をさらに強固にしようとしているとされる。 新疆ウイグル自治区 アメリカ政府は、中国政府による新疆ウイグル自治区での少数民族ウイグル族弾圧を、国際条約上の「ジェノサイド」に認定した。ウイグル族を収容している収容施設では、共産党自治区の治安部トップによる「中国標準語への矯正学習を最優先せよ」という指示のもと少数民族に対する再教育や洗脳が行われている。2017年以後、モンゴル語の授業が減り、標準中国語による教育が強化。モンゴル族向けの学校では「国語」教科書が標準語版に変わり、「道徳」と「歴史」も順次切り替えられる。住民らが「民族文化の危機」を訴え、授業のボイコットやデモなどの抗議活動が起こるが、中国公安は抗議に関わった保護者ら拘束。 内モンゴル自治区 2017年以後、モンゴル語の授業が減り、標準中国語による教育が強化。モンゴル族向けの学校では「国語」教科書が標準語版に変わり、「道徳」と「歴史」も順次切り替えられる。住民らが「民族文化の危機」を訴え、授業のボイコットやデモなどの抗議活動が起こるが、中国公安は抗議に関わった保護者ら拘束。2021年開催の全国人民代表大会で、一昨年に言語政策を巡って母語が失われる危機感を強めた保護者らによる抗議運動が起きた内モンゴル自治区の代表団分科会に中国共産党総書記習近平が出席し、少数民族同化政策の一環として少数民族言語から標準語への切り替えによる標準中国語の普及強化を指示した。 チベット自治区 上記、新疆ウイグル自治区と同じように習近平政権は少数民族による分離・独立運動への警戒から統制と標準語教育を強め、中国共産党の一党支配をさらに強固にしようとしているとされる。
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