封切りと評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 03:21 UTC 版)
「海辺の生と死 (映画)」の記事における「封切りと評価」の解説
作品の公開は2017年7月であると同年2月に発表された。これに際して満島はコメントを出し、「なんにせよ、一生抱えていかなきゃいけない作品になったと思います」と述べた。正式な封切り日は翌3月に2017年7月29日と発表され、合わせて満島以外の4俳優の出演が発表された。映倫での指定はG指定となり、同年4月には劇中写真、5月には予告編が公開された。また公開直前の7月には、本編冒頭映像、メイキング映像が続けて公開された。公開日の初日舞台挨拶、先立つ6月27日に行われた完成披露舞台挨拶は、どちらもテアトル新宿で行われた。なお6月の完成披露舞台挨拶は、交際が報じられていた満島と永山が公の場に揃って登場する初の機会となった。 初日舞台挨拶の席で、トエの父役を演じた津嘉山正種は、満島について「演じるために生まれてきたような人」だと述べた。歌唱指導を行った朝崎郁恵は、満島の演技について「奄美ならではの感覚を、満島さんは本当によく体現してくれていましたね」と述べた。また越川の姿勢について、彼女は次のように述べている。 私は長年、奄美の外の方々とかかわって、奄美を扱おうとするテレビ番組であるとか、様々な人と出会ってきましたが、越川さんほど熱心に奄美を語られる方に出会った記憶は、ちょっとないですね。私個人としても、そういう方がこの映画を作られたことを、本当に嬉しく思います。それこそ(満島)ひかりちゃんも含めて、皆さんを奄美の島の神様が引き合わせてくださったんでしょうね。 — 朝崎郁恵、"cinra.net"、2017年8月7日公開 公開に当たり、満島は『文學界』2017年6月号の島尾夫妻特集でインタビューに応じたほか、自作の詩を寄せた。『GINZA』9月号では夫妻の孫に当たるしまおまほと満島の対談が掲載された。また満島は、本作に触発されてEGO-WRAPPIN'プロデュースの曲「群青」をリリースしている。 宇田川幸洋は『日本経済新聞』の批評で作品に4つ星を付け、「トエと朔は、島にながれる時間のようにゆっくりと感情を醸成させる」とした上で、越川について「静かな熱をたたえた堂々たる演出ぶりだ」と述べた。また満島の演技について、「これは、トエという女性のがわから見た愛情のものがたりであり、満島ひかりがそのすべてを演じきるすがたは、みごとである」とした。秋本鉄次は、「[満島]の女優としての覚悟が伝わるのがこの新作だ」と評した。2017年公開の映画を振り返るNIKKEI STYLEの記事では、奄美という「土地から匂い立つような生々しさがあった」と評され、また「女優では『海辺の生と死』の満島ひかりの存在感に圧倒された」とも書かれた。 2017年10月に発表された第9回TAMA映画賞では、本作と『愚行録』での満島の演技に対し、最優秀女優賞が贈られている。 ディスクはDVDとBlu-ray Discの2形態で、2018年2月7日にバップから発売される。
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