定数の決定とは? わかりやすく解説

定数の決定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:53 UTC 版)

ミカエリス・メンテン式」の記事における「定数の決定」の解説

定数 V max {\displaystyle V_{\max }} および K M {\displaystyle K_{\mathrm {M} }} を決定する典型的な方法は、基質濃度 [ S ] {\displaystyle [S]} を変化させて酵素アッセイ行い初期反応速度 v 0 {\displaystyle v_{0}} を測定することである。ここでいう初期」とは、比較的短い時間後に反応速度測定することを意味しその間酵素-基質複合体形成されているが、基質濃度はほぼ一定であり、平衡または準定常近似が有効であると仮定している。反応速度濃度に対してプロットし、ミカエリス-メンテン方程式非線形回帰用いることで、パラメータを得ることができる。 非線形回帰を行うための計算機利用できるうになる前は、方程式線形化を伴うグラフ的な方法用いられていた。イーディー=ホフステー図ヘインズ=ウルフプロットラインウィーバー=バークプロットなどが提案されており、これらの中ではヘインズ=ウルフプロットが最も正確である。しかし、これら3つの方法は、可視化のためには有用であるが、データ誤差構造歪めてしまい、非線形回帰には劣る。 v 0 {\displaystyle v_{0}} について同様の誤差 d v 0 {\displaystyle dv_{0}} を仮定した場合逆数表現では、 1 / v 0 {\displaystyle 1/v_{0}} について d v 0 / v 0 2 {\displaystyle dv_{0}/v_{0}^{2}} の誤差生じる(不確かさ伝播英語版))。 d v 0 {\displaystyle dv_{0}} の値の適切な見積りなしには、線形化避けるべきである。また、最小二乗法用いた回帰分析は、誤差正規分布していることを前提としているが、これは v 0 {\displaystyle v_{0}} の値を変換した後は妥当ではない。にもかかわらず現代の文献にはまだこれらの線形変換手法使用見られる。 その他、歴史的にはコーニッシュボーデンの直接的直線プロット知られている。 1997年、サンティアゴ・シュネル(英語版)とClaudio Mendozaは、ミカエリス・メンテン反応速度論経時的反応速度解析のために、ランベルトのW関数の解に基づいた閉形式解を提案した。 [ S ] K M = W ( F ( t ) ) {\displaystyle {\frac {[{\ce {S}}]}{K_{\mathrm {M} }}}=W(F(t))} 上式においてWはランベルトのW関数、 F ( t ) = [ S ] 0 K M exp ( [ S ] 0 K MV max K M t ) {\displaystyle F(t)={\frac {[{\ce {S}}]_{0}}{K_{\mathrm {M} }}}\exp \!\left({\frac {[{\ce {S}}]_{0}}{K_{\mathrm {M} }}}-{\frac {V_{\max }}{K_{\mathrm {M} }}}\,t\right)} である。 上記方程式経時データから V max {\displaystyle V_{\max }} と K M {\displaystyle K_{\mathrm {M} }} を推定するために使うことができる。

※この「定数の決定」の解説は、「ミカエリス・メンテン式」の解説の一部です。
「定数の決定」を含む「ミカエリス・メンテン式」の記事については、「ミカエリス・メンテン式」の概要を参照ください。

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