うちゅうかんきょう‐けいそくミッションそうち〔ウチウクワンキヤウ‐サウチ〕【宇宙環境計測ミッション装置】
宇宙環境計測ミッション装置 (SEDA-AP)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 04:28 UTC 版)
「きぼう」の記事における「宇宙環境計測ミッション装置 (SEDA-AP)」の解説
宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment - Attached Payload:SEDA-AP)は、2009年の2J/Aで船外パレットに取り付けて打ち上げられ、EFU#9(不具合時はEFU#11を使用)に設置されている。後にEFU#11に移設されている。人体や人工衛星に影響を与える各種の宇宙環境を計測する。3年間の計測を行う予定で、8種類もの機器で宇宙環境を計測するため宇宙の百葉箱と形容されている。JEM曝露部搭載型共通バス機器部(APBUS)の軌道上技術実証も目的としている。微小粒子捕獲実験装置・材料曝露実験装置 (MPAC/SEED) は2010年4月にスペースシャトル (STS-131) で回収された。SEDA-AP本体はHTVで廃棄される予定だったため ISSに残されたままだったが、2018年12月21日にカナダアーム2によりISSから軌道上に廃棄されており、数年後に大気圏へ再突入する予定となっている。 中性子モニター (Neutron Monitor:NEM) - 中性子の計測を行う。 重イオン計測装置 (Heavy Ion Telescope:HIT) - 重イオン(Li-Fe)の粒子別エネルギー分布の計測を行う。 プラズマ計測装置 (Plasma Monitor:PLAM) - 宇宙空間のプラズマの密度と電子温度の計測を行う。 高エネルギー軽粒子モニター (Standard Dose Monitor:SDOM) - 電子、陽子、アルファ線等の高エネルギー軽粒子の粒子別エネルギー分布の計測を行う。 原子状酸素モニター (Atomic Oxygen Monitor:AOM) - ISS周回軌道上の原子状酸素量の計測を行う。 電子部品評価装置 (Electronic Device Evaluation Equipment:EDEE) - きぼうにある電子部品の宇宙放射線によるシングルイベント現象(宇宙放射線粒子の入射で、電子部品の回路が破損したり、一時的な誤動作が起きる現象)や劣化の計測を行う。 微小粒子捕獲実験装置 (Micro-Particles Capturer:MPAC) - ISS周回軌道上に存在する微小粒子を捕獲し、地上へ回収した後、粒子の大きさ・組成・衝突エネルギー等を調べる。STS-131で回収済み。 材料曝露実験装置 (Space Environment Exposure Device:SEED) - 熱制御材料や固体潤滑剤等といった宇宙用材料を直接宇宙空間に曝す装置で、地上へ回収した後、宇宙用材料の劣化の度合いを調べる。STS-131で回収済み。
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