孔廟の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/20 09:00 UTC 版)
孔廟建築群は、中国で紫禁城に次いで二番目に大きな歴史的建造物群である。敷地面積は140,000平方メートルにおよび、木々に覆われた広大な敷地に高い大きな屋根の楼閣がいくつも突き出している。宮殿建築の柱間数は460もある。 1499年の火災後の大規模改築では明代の都城である紫禁城を強く反映されている。廟の主要部は9つの庭を取り囲むように建物が配置され、それら庭や建物は南北に向けられた長さ1.3kmの直線上に左右対称に並べられている。 最初の3つの庭は小さな門があり、客を迎えるように高い松の木が植えられている。最も南の門は「欞星門」(Lingxing Gate、木偏に霊と書いて欞)と呼ぶ。欞星は古代の伝説では天上にある星で、古代の帝王を祭る際はこの星に対し儀式を行ったが、孔子もこれら帝王と同格の扱いということを表している。残りの庭を取り囲む建物群が孔廟の心臓部を形成している。これらは皇帝の色である黄色の瓦を葺かれた朱色の外壁の宮殿で、周囲の深緑の松の木々と色の対照が際立ち、非常に強い印象を残す建物である。 主要な建物は石碑などを置いた殿閣である(金から元代、1115年-1368年の建築)。「奎文閣」は1018年(天禧2年)に造営され、1504年(弘治17年)と1985年に大規模改修された建物であり、歴代の皇帝から下賜された経書などが収められている。大聖門から先は三つの宮殿群が左右対称に並んでいる。東側の「東路」は詩礼堂などを中心に孔子の五代前までの祖先を祭る廟である。西の「西路」は金絲堂など、孔子の父母を祭る廟で、学問所にもなっている。巨大な「中路」の建築群は大成殿を中心に、孔子や先儒・先賢たちを祭っている。すべての廟が五殿・一祠・一閣・一壇・二堂・十七碑亭・五十三門坊を備えており、黄色の瓦で葺かれ松の大木に囲まれている。また敷地内にあるさまざまな人々から贈られた石碑は2,000を超える。
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