娯楽としてのギロチン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 05:36 UTC 版)
ギロチンは公開処刑で使用されることが多く、19世紀のフランスでは大勢の市民がギロチンによる公開処刑を娯楽として楽しんでいた。有名な愛好家の名前も知られている。 ギロチンによる公開処刑が有名になると、ギロチンのミニチュアが玩具として販売されるようになり、子供たちが捕まえてきた生きた鳥やネズミの首を切り落として遊んだ。ゲーテが5歳になる自分の子供のためにギロチンの玩具を買ってくれるように母親に送った手紙が現存している。なお、ゲーテの母親はこの依頼を憤然と拒絶している。 ギロチンの製造権はトビアス・シュミットが独占していたため、このような玩具のギロチンもトビアス・シュミットしか製造することが出来なかった。トビアス・シュミットはギロチン利権で財産を築いている。そのため、フランス革命の裏ではギロチンの権利を巡るギロチン利権争いともいうべきものが起きていた。 フランス革命200周年記念式典などのイベントで藁人形によるギロチンの実演が行われることが現在でもある。 テーブルマジックの1つとして「指ギロチン」といったものがあり、用具の市販もされている。ミニチュアのギロチンには縦に2つの穴が開いており、一方に指を、もう一方に煙草を入れギロチンを落とすと煙草のみが切断されるというもの(入れる穴を間違えると指を痛める)。腕とキュウリなどを入れるような大型のものもある。 TBSの人気番組だった『8時だョ!全員集合』の1981年(昭和56年)6月27日放送の囚人コントで、いかりや長介が舞台中央に出したギロチンで大根やスイカを試し切りした後、志村けんにそっくりの人形の首を切り落としたシーンがあった。そのシーンが残酷だとして100本もの抗議電話が掛かり、翌日の新聞の社会面にも載る反響があった。しかし、子供達からの反響は、その後の『女性自身』7月23日号の調査によると面白かったという意見が82%と圧倒的だった。
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