天候の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 03:27 UTC 版)
人力飛行機は降水や風といった天候の影響を受けやすい。降水は材料として用いられる木材や発泡材などの変形、変質による強度低下や吸水による重量増を招く。空力面においても主翼に採用されることの多い層流翼型が表面の粗さや形状の誤差によって抗力増加が顕著な性質を持つ為、翼表面の水滴や霜の付着により性能が低下する。朝露の影響により抗力が約30%増加したという報告が存在する。 航空機は一般的に風の影響を受けるが、とくに速度の遅く軽量な人力飛行機は影響を受けやすい。風速5m/s以上の条件下では飛行不可能とも言われ、団体によっては風速2m/s以上では飛行しないこともある。ダイダロスの記録飛行の場合も計画段階で飛行に適した気象条件が整いやすい季節を選んだ上で、さらに現地で3週間以上風が穏やかな日を待ち続けている。 また2009年に東北大学流体化学研究所の大林茂の下で実施された東北大学の学生団体、Windnauts(ウインドノーツ)による周回路飛行距離記録への挑戦ではCFD解析システムを用いて飛行領域の気象予測が行われ、飛行経路設定の他にリスクマネジメントにも用いられた。
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