大河バブルの先駆け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 23:10 UTC 版)
「独眼竜政宗 (NHK大河ドラマ)」の記事における「大河バブルの先駆け」の解説
本作の大ヒットの結果、宮城県仙台市をはじめとする政宗ゆかりの地には、東北新幹線(1982年開業)により観光客が殺到。渡辺謙や愛姫役の桜田淳子が参加した仙台・青葉まつりも前年比3倍、過去最高の観光客数となり、「大河バブル」のさきがけとなった。この作品以降、各地の自治体は、地元でインフラを整備したり、オープンセットを作ったりしてでも、大河ドラマの舞台やロケ地の誘致をするようになる。 しかし、本作はバブル景気(1986年12月〜1991年2月)初期に放送され、好景気による国民の高揚感と、受け入れ側の仙台市の政令指定都市化(1989年4月1日)前の関連インフラ整備(仙台市営地下鉄南北線開通など)、各種イベントの開催(「SENDAI光のページェント」開始、「'87未来の東北博覧会」開催など)、そして、政宗没後350年関連事業(「瑞鳳殿」再建、「仙台・青葉まつり」再開、「仙台市博物館」新築)などが重なった結果であり、降って湧いたような「バブル」であった。 一方、政宗の宿敵のひとりとなる最上義光がアクの強い人物像に描かれてしまったことや、各種イベントが用意されていた宮城県側に観光客が集中してしまったことなどに、山形県の関係者らからは不満の声が上がった。ただし、当時は山形新幹線も山形自動車道も開通しておらず、特に東北地方以外からの観光客には山形県へのアクセスが悪かった背景もある。 また、政宗の江戸期の領国(仙台藩)であった宮城県は観光客で賑わったものの、戦国期の伊達氏の版図(本拠)であり作中の前半期の舞台となった山形県や福島県は、大河バブルとはほぼ無縁であった。たとえば、米沢市は江戸時代の米沢藩ゆかりの上杉景勝や上杉鷹山に代表される「上杉の町」を謳っており、政宗をはじめ伊達氏との関わりについては全くPRしていなかった(もっとも本作の放送期間中・直後には、戦国時代の伊達政宗の本拠であったことをアピールしている)。
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