大まかな形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 10:55 UTC 版)
科目等履修生は、各学校が次のような種別に分けていることが多い。次は、主に大学における分類の例であるが、科目等履修生を種別分けしていない大学や、次に説明する分類の2つ以上を1つの種別にまとめている大学もある。 科目等履修生(科履生) 大学が特に種別分けしていない場合、1科目から科目を履修でき、その科目のレポート・試験を課しこれに合格すると正規の単位を与えられる(単位修得証明書を交付される)学生のこと。正課生と同じような条件の下で履修する科目の講義を受けられる。レポート・試験を課さない、単に講義を受けるのみの聴講生(共修生)とはこの点で大きく異なっている。 教職生 教職生(きょうしょくせい)とは、主に教育職員免許状(教員免許状)の授与を受けるのに必要な単位を履修する者のことである。一般的に教職生は、教育職員免許法が定める「教科に関する科目」、「教職に関する科目」、「教科又は教職に関する科目」、「教育職員免許法施行規則第66条の6に定める科目」、「特別支援教育に関する科目」などの諸科目を優先的に履修することができるとされている。ただし、教育実習、養護実習(養護教諭の免許状にかかわる実習)、教職実践演習などに関しては、教職生であっても、科目等履修生が履修できないことも多い(教職実践演習については、教育実習の単位認定・成績を出した大学であれば、科目等履修生として受講を認めるケースはある)。この場合は、既卒者を対象とした「教職正科生」「正科・課程履修生」などの名称という身分カテゴリを設け、教育実習等の受講資格や学割の発行等は正規学生に準ずるが、卒業資格は得られない(必要な単位を取得したのち、自動的ないしは届出により中途乃至満期退学となる)という学籍を付与する大学もある。 科目生 科目生(かもくせい)とは、主に、興味のある科目、資格などに必要な科目などを履修する者のことである。選科生(せんかせい)などと呼ばれることもある。科目生は、もっとも自由度の高い種別であるが、大学によっては、教育職員免許状(教員免許状)の授与を受けるのに必要な「教職に関する科目」を中心に、資格を取得するにあたって単位修得が必要な科目に履修制限が加えられることがある。また、在学中の学生であっても、科目等履修生にて他学部等の授業を受講することが理論上は可能であるが、資格取得するための特別な理由がある場合のほかは認められないことが多い。 特修生 特修生(とくしゅうせい)とは、大学通信教育においての本科(卒業をめざす課程)に入学する資格がない場合に、当該学校への入学が認められるのに必要な科目を履修する者を指すが、統一された名称ではない。これは学校教育法第90条、学校教育法施行規則第150条7、文部事務次官通達(昭和56年10月29日)を根拠とする、大学通信教育のみに開かれた制度である。文部事務次官通達によれば、一般に特修生または科目等履修生などの学生として在学し、人文・社会・自然の三分野にわたって16単位相当以上を履修した者が適用となり、当該大学の正規の学生として入学できるほか、この制度を有するほとんどの大学通信教育が特修生として修得した単位を卒業要件の単位として認める。
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