大まかな仕組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 11:03 UTC 版)
誘導は胚の細胞群が胚葉や組織に分化する際に、他の部分から影響を受けてその方向を決める、あるいは変える仕組みとして発見されたが、現在では細胞間の相互作用と見なされている。 誘導は特定の細胞から特定の細胞への働きかけであり、不特定の細胞間に成立するものではない。誘導する側の能力を誘導能、誘導を受ける側の能力を応答能という。 動物の形態形成の仕組みを説明するために、誘導因子の存在が想定されてきた。未分化の細胞から特定の組織が分化する場合、そのような因子の濃度勾配に応じて、個々の細胞が異なった反応をすることで形態が作られてゆくと考えるもので、この因子は古くからモルフォゲンと名付けられてきた。 このような観点から、誘導は細胞間相互作用のシグナル伝達を通じて行われるもので、そこで働くシグナル分子を特定し、その機能を調べるという形をとっている。そのためには分子遺伝学的な手法が利用されるようになっている。特に誘導因子の確認にはアニマルキャップ検定という技法が多用される。
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