外見と分類とは? わかりやすく解説

外見と分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/12 06:10 UTC 版)

モノクロニウス」の記事における「外見と分類」の解説

1877年に、アメリカ古生物学者エドワード・ドリンカー・コープは、モンタナ州発見され断片的な化石元に、新属 Monoclonius設立し新種 M. crassus記載した。この時点では、角のある恐竜角竜本格的な化石はまだ知られておらず、化石も不完全であったため、コープは、モノクロニウスハドロサウルス科仲間だと考えていた。 その10年後、別の角竜化石の発見きっかけとなってモノクロニウス正しく角竜として復元されることになった角竜化石は、その後継続して発見されいくつかの新しい属が記載されモノクロニウス属にもコープ自身によりさらに2種が、また、古生物学者ローレンス・ラムによっても3種記載された。1904年に、ラムは、不完全だ比較特徴がよく保存され化石元に新属セントロサウルス Centrosaurus を設立し、C.apertus を記載したセントロサウルス属は、これまで記載されてきたモノクロニウス属と一見するとよく似ていたが、後頭部広がるフリル後端形状など特徴があり、比較すれば明確に区別ができた。 こうして、セントロサウルスモノクロニウスどちらも内の種数増加させてゆくが、化石研究が進むにつれ、コープラムモノクロニウス属として記載した種の一部は、別属で、新しい属を設立して独立させることになったモノクロニウスセントロサウルス本当に別の属なのかどうかも、まだ議論余地があった。両方とも有効な属とする説がある一方でセントロサウルスモノクロニウス新参シノニムであり、無効だとする説があり、さらに、両者とも有効な学名、ただし、セントロサウルスモノクロニウス亜属である。とする説もあった。1990年に、角竜専門研究してきたピーター・ドッドソンは、モノクロニウス属の模式種、 M. crassus の、模式標本、すなわち、コープ最初に記載した標本再調査した。その結果模式標本きわめて断片的で、不完全でばらばらなため、他の標本との比較参照をすることが困難であるとした。 セントロサウルス属とモノクロニウス属との関係を明らかにするには、模式種模式標本参照する必要がある。しかし、標本あまりに不完全だとそこから比較するための情報を得ることはできないセントロサウルス属の模式標本は属を規定するはっきりした特長をもつが、モノクロニウス属を代表するはずの不完全な標本からは、比較のための情報得られなかった。さらに、モノクロニウス属に残っている他の種のうち、頭骨など比較できる標本は、成長途中幼体か、若令個体であり、既知セントロサウルスなどの別属、あるいは未知複数新しい属のものだということ判明していた。 ドッドソンは、M.crassus の再記載行いコープ記載した標本のうち、不完全な頭骨フリルを新模式標本指定しなおしたが、最終的に Monoclonius は、不適格名(有効性について論じ以前に、記載条件満たしていないなどの理由で、学名として扱えない名前)ではないにせよ「疑問名不適格結論しないが、種の特徴が無い標本に基づくため、事実上他との比較不可能なあいまいな名前)とせざるをえない」と結論した古生物学者中にはモノクロニウス不適格名として退け意見もある。今後、「モノクロニウス的」な化石発見されたとしても、それにモノクロニウスの名を与えることはほぼ不可能である。

※この「外見と分類」の解説は、「モノクロニウス」の解説の一部です。
「外見と分類」を含む「モノクロニウス」の記事については、「モノクロニウス」の概要を参照ください。

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