埼玉西武ライオンズ時代 (2018年)
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「山賊打線」の記事における「埼玉西武ライオンズ時代 (2018年)」の解説
2018年の埼玉西武ライオンズは辻発彦監督の2年目のシーズンで、前年の2017年は79勝61敗3分で4年振りのAクラスとなるシーズン2位の戦績を残していた。 2018年シーズン開幕戦から、埼玉西武は8連勝を記録し単独首位に立った。打撃面では中軸の前後を打つ外崎修汰、源田壮亮が走力を生かした高い得点力を示し、彼らも含めた活発な攻撃が指摘された。5月6日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(楽天生命パーク)終了時点でチーム打率.295という圧倒的な成績を挙げ、その打線の破壊力はかつての福岡ダイエーホークスの「ダイハード打線」に匹敵すると称されている。 秋山翔吾、浅村栄斗、山川穂高、中村剛也、森友哉、栗山巧らも含めた打線は、前記のような圧倒的な強打を誇ることから「山賊打線」「獅子舞打線」「ネオ野武士打線」などと呼ばれるようになった。なお、埼玉西武の「山賊打線」についてはスポーツ紙よりも先にSNS等で使用され、コラムニストで北海道日本ハムファイターズファンのえのきどいちろうがそれを目にしてから出演した4月30日のTBSラジオの「荻上チキ・Session-22」でこの言葉を多用したと述べている。この年、スポーツ紙で最初に「山賊打線」を使用したのは5月4日付の日刊スポーツであった。一方、監督の辻発彦は、打線の活躍に対してメディアが様々な呼称を打ち出す中、7月上旬に自ら「獅子おどし打線」という名称を提案した。 9月に入ってからも12連勝を記録するなど勢いは衰えず、9月30日に開幕から一度も首位を譲ることのないまま、2008年以来となる10年振り22度目の優勝を決めた。最終的にチーム本塁打数(196本)こそシーズン2位の福岡ソフトバンクホークス(202本)に劣ったものの、チーム1351安打・792得点・761打点・566四球はいずれも球団記録を更新するものであった。主に1 - 4番を務めた秋山・源田・浅村・山川の4名は全試合出場を記録し、秋山が最多安打、浅村が打点王、山川が本塁打王のタイトルをそれぞれ獲得した。 記録的な得点力を発揮した打線の一方で、2018年のチーム防御率4.24および失点653は、同年のパ・リーグ最下位であった。防御率がリーグ最下位のチームが優勝したのは、チーム防御率4.98ながら「いてまえ打線」の活躍によって優勝した2001年の大阪近鉄バファローズ以来のことである。「打ち勝つ野球」「打高投低」と評された、敵味方問わず得点シーンの多い試合運びは観客の盛り上がりにもつながり、主催試合の観客動員数は前年比5%増・前回優勝の2008年比では25%増の176万3174人を記録した。
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