基本構造と動作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 16:23 UTC 版)
一般的なパタパタ時計は、同期電動機やステッピングモーターを動力とし、ギヤの回転比や運針機構とともに、それぞれが回転する時間と分の単位の表示を受け持つ沢山の板の付いた2つの円筒で構成される。 円筒は両端に大きな円盤(Fig5の3と10)が付いたボビン状の形をしており、円盤のふちにはそれぞれ規則正しく穴が付いており、数枚ないし60枚の板(「フラップ」や「リーフ」とも呼ばれる」)が放射状に取り付けられて、回転式の名刺ホルダー(ローロデックス)によく似た形になっている。 また、円筒に取り付けられる板は概ね文字の半分の大きさとなっており、文字の分断される部分の両端には円盤の穴に入る突起が伸びている。 これらの板は円筒に対してそれぞれ自由に揺動できるようになっていて、そのうちの1枚が時計の本体側の爪に引っかかって止められるようになっている。その結果、爪で止められた板と、その1枚前の板とがちょうど本の見開きのような状態になって、2枚1組で数字を表示する。 同期電動機やステップモーターの動力によって円筒が徐々に回転していくと、板を止めていた爪が外れて、板が下にめくられると、爪から外れたフラップの裏面が数字の下半分を表示し、新しく現れた次のフラップの表面が数字の上半分を表示することになって、新しい時刻が表示される。 パタパタ時計の円筒や板の構成や装置を動かすためのギヤ比などの詳細な構造は製品の仕様により大きく異なり、2つの円筒のうちの分の単位は多くの製品では1時間で1回転するように作られているが、一方の時間の単位は12枚(1日2回転)、24枚(1日1回転)、48枚(1日1回転、30分で1回板が反転)などがある。 なお、時間の板の反転は1時間に正時に1回だけ時間の円筒が回転することにより反転するものと、動力が分表示の円筒に連動しており、ギヤ比により1時間に12時間表示ならば30度24時間表示ならば15度回転して、正時の少し前にストッパーが外れ、次いで分表示と連動するようになっているストッパーが外れ、時間の板が反転するものに分かれる。
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