執筆と人気とは? わかりやすく解説

執筆と人気

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 10:14 UTC 版)

眠狂四郎」の記事における「執筆と人気」の解説

昭和30年代週刊誌ブーム先駆けとして、1956年に『週刊新潮』が創刊され創刊号からは谷崎潤一郎東綺譚」、大佛次郎おかしな奴」、五味康祐柳生武芸帳」の3本連載された。しかし『東綺譚』はモデルの女性から抗議されたことで連載中止となり、代わりにこの年芥川賞受賞していた石原慎太郎月蝕」を掲載した続いて編集長斎藤十一柴田錬三郎訪れ柴田過去大衆小説評で「こんなものが大衆小説なら、いつでも束にして書いてみせる」と述べていたことに触れて時代小説連載依頼し、さらに1回ずつの読切20話主人公は腕の立つ剣客という注文をつけた。柴田1951年直木賞受賞したのちは、1954年に初の長編時代小説江戸群盗伝」連載1956年塚原卜伝修行時代題材にした「一の太刀」などを執筆しており、『週刊新潮1956年5月8日号に『眠狂四郎無頼控』の第一話「雛の首」を掲載した。この眠狂四郎中里介山大菩薩峠』の主人公机竜之助念頭に考案した混血出生ニヒリスト自虐を持つ人物像だったが、読者からの手紙が殺到し編集部から20回でなく当面書き続けて欲しいと要望され1958年5月まで百話が連載1959年1-7月に続三十話が連載された。 柴田執筆に際してこれまでの時代小説主人公が「求道精神主義者か、しからずんば正義派であった」ことの逆を取ろうとし、陰惨な生誕をもつニヒリストで、「眠狂四郎が、剣を修行したのも、剣を抜くのも、従来求道精神的図式埒外」「近代人所有する自虐精神から生まれたもの」としている。「眠狂四郎」の人気の理由について遠藤周作は、従来大衆小説要素加えてスピード感と、ドンデン返しのある刺激的な構成サディズムマゾヒズム加味されエロティシズム挙げ、「虚無孤独悉く運命感と宿命感とを背負わされている」ことの魅力だと述べている。 箱根塔ノ沢にある、柴田錬三郎眠狂四郎執筆した旅館には「眠狂四郎御定宿」という木札掲げられている。

※この「執筆と人気」の解説は、「眠狂四郎」の解説の一部です。
「執筆と人気」を含む「眠狂四郎」の記事については、「眠狂四郎」の概要を参照ください。

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