地理・流路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/30 02:43 UTC 版)
名鉄河和線阿久比駅と坂部駅の中間付近、知多郡阿久比町卯坂の丘陵地の裾野に端を発し、河和線に沿って知多半島中央東部を南南東に向かって流れる。上中流部は水田と丘陵の合間に住宅団地が建設されて名古屋市のベッドタウン化が図られているが、阿久比町の人口は1985年(昭和60年)頃からほとんど変わっていない。阿久比駅北側のオアシス大橋付近では殿越川を、植大駅北側では前田川を、阿久比町と半田市の境界付近では矢勝川(この3河川はいずれも阿久比川の支流)を伏越によって横断する。また、唯一の支流である英比川は全長0.40km、流域面積1.6 km2の河川であり、阿久比町の最南東部で阿久比川を伏越によって横断して十ヶ川に合流する。矢勝川は新美南吉の童話『ごんぎつね』に登場することで知られており、毎年秋には堤に100万本以上の彼岸花が咲き誇る。 矢勝川をくぐると半田市に入り、河和線を離れて南東に向きを変え、直線的な河道となる。住吉橋を越えると南に向きを変え、JR武豊線、国道247号(半田大橋)をくぐって半田市中心部に近づく。半田大橋を越えると阿久比川は東に向きを変えて衣浦湾に注ぐが、十ヶ川はそのまま南進して半田運河と呼ばれる。半田運河の中央部には源兵衛橋が架かっており、半田市役所・半田郵便局・半田市立半田病院のある市街地東部と、JR武豊線半田駅や名鉄河和線知多半田駅のある市街地西部をつないでいる。源兵衛橋の南部には新川と呼ばれる支運河が分かれている。船方橋と1962年(昭和37年)完成の半田水門を越えると川幅が広くなり、衣浦臨海鉄道半田線を越えて衣浦湾に注ぐ。半田市の人口は増加を続けており、1980年代末には東海市の人口を越えて知多半島第一の都市となり、2010年(平成22年)の国勢調査では118,828人だった。 前田川との交差部以北での川幅は3-4mだが、前田川から矢勝川との交差部の間の川幅は10-12mであり、矢勝川から阿久比川と別れるまでの間の川幅は20mである。半田運河と呼ばれる区域の川幅は20-40mであり、両河川が離れる新橋以南は河川区域ではなく港湾区域となっている。
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