土侯国切手の題材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/07 02:28 UTC 版)
土侯国切手の題材として、当地の文物や風景が登場することがほとんどなく、世界中の収集家に受け入れられるように、世界各国の動物や植物、著名な風景や絵画、そしてオリンピックやアポロ計画、日本万国博覧会などをテーマにした切手を濫発していた。その結果、日本でも1970年代の切手ブームの時には、同じく格安で販売されていた東欧の社会主義国の切手とともに駄菓子屋の景品として挿入されることが多かった。また切手の製造販売権を海外のエージェントに売り渡していたため、アジュマーンでは住民の大半を占める保守的なイスラム教徒の間では女性の肌の露出がタブー視されていたにもかかわらず、ヌード絵画が切手の図柄に採用されていた。 1964年の東京オリンピックを経て日本の国際的な経済的地位が向上した結果、1966年から各土侯国は日本をモチーフとした切手を発行し始める。浮世絵の春画を切手にしたり、1971年の昭和天皇訪欧の際には昭和天皇と香淳皇后の肖像を使った切手を発行したため、宮内庁が正式に抗議する事態も発生した。また首長国のうちラアス・アル=ハイマが1971年に札幌オリンピックを記念する切手を発行したが、スポーツとは関係のない風景と特産品がデザインされていた。そのうち札幌テレビ塔とサッポロビールが登場し、イスラム教徒にとって禁酒が教義であることを無視するような切手もあった。 アジュマーンの「ビーナス誕生」の絵画切手 「イエメン王国」名義の切手(1967年) 「ウムアルカイワイン」名義で乱造された小型切手のひとつ 日本関連のひとつ「札幌オリンピック記念」
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