こたいこうぶんしがた‐ねんりょうでんち〔コタイカウブンシがたネンレウデンチ〕【固体高分子型燃料電池】
固体高分子形燃料電池
固体高分子形燃料電池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/10 06:20 UTC 版)
固体高分子形燃料電池(こたいこうぶんしがたねんりょうでんち、英語: polymer electrolyte fuel cell, PEFC)は、イオン伝導性を有する高分子膜(イオン交換膜)を電解質として用いる燃料電池である。
これまで様々な呼称があり、初期はプロトン交換膜燃料電池(英語: proton exchange membrane fuel cell, PEMFC)とも呼ばれていたが、1992年(平成4年)に通商産業省がニューサンシャイン計画を導入する際、アメリカ合衆国の学術的呼称である polymer electrolyte fuel cell の日本語翻訳として「固体高分子型燃料電池」という語を用いるようになってから、次第にPEFCという略称とともに、呼称が定着するようになってきた。
日本産業規格における標準用語を燃料電池に対して制定された際、タイプを示す言葉として形が用いられていることから、このタイプの燃料電池のことを「固体高分子形燃料電池」と定められ、定着した。
構造と原理

固体高分子形燃料電池の基本構造は、燃料極(負極)、固体高分子膜(電解質)、空気極(正極)を貼り合わせて一体化した膜/電極接合体 (Membrane Electrode Assembly, MEA) と呼ばれる基本部品を、反応ガスの供給流路が彫り込まれたバイポーラプレート (bipolar plate) と呼ばれる導電板で挟みこんで1つの基本単位を構成し、これを特に単セル (single cell) と呼ぶ。単セルでは運転時に約0.7Vの電圧を発生する。この単セルを積層して直列接続し高電圧を得られるようにした物をセルスタック (fuel cell stack) と呼ぶ。
燃料極(負極)では、水素やメタノールなどの燃料が供給され、
固体高分子形燃料電池 (PEFC)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 12:40 UTC 版)
「燃料電池」の記事における「固体高分子形燃料電池 (PEFC)」の解説
詳細は「固体高分子形燃料電池」を参照 固体高分子(膜)形燃料電池(PE(M)FC, Polymer Electrolyte (Membrane) Fuel Cell)は、イオン交換膜を挟んで、正極に酸化材を、負極に還元材(燃料)を供給することにより発電する。イオン交換膜としてナフィオンなどのプロトン交換膜を用いた場合は、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC, Proton Exchange Membrane Fuel Cell)とも呼ばれる。起動が早く、運転温度も80-100℃と低い。水素を燃料に用いる場合では、触媒に高価な白金を使用しており、燃料中に一酸化炭素が存在すると触媒の白金が劣化する。発電効率は30-40%程と燃料電池の中では比較的低い。 リン酸型に次いで実用化が進んでおり、主に小型用途での発電使用が想定されている。触媒として使用される白金の使用量を減らすことによるコスト低減、電解質として使用されるフッ素系イオン交換樹脂の耐久性向上などが今後の普及における課題である。 室温動作と小型軽量化が可能であるため、携帯機器、家庭用コージェネレーション、燃料電池自動車などでの利活用が進められている。
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