四塩化チタンとは? わかりやすく解説

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テトラクロロチタン(IV)

分子式Cl4Ti
その他の名称Titanium(IV) chloride塩化チタン(IV)、四塩化チタン、Titanium tetrachloride、Titanium(IV) tetrachloride、Tetrachlorotitanium(IV)
体系名:チタン(IV)テトラクロリド、テトラクロロチタン(IV)


塩化チタン(IV)

(四塩化チタン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/02 07:15 UTC 版)

塩化チタン(IV)
識別情報
CAS登録番号 7550-45-0
PubChem 24193
MeSH Titanium+tetrachloride
RTECS番号 XR1925000
特性
化学式 TiCl4
モル質量 189.71 g mol−1
外観 無色から淡黄色の液体
密度 1.730 (g cm−3)(液体)
融点

−24 度

沸点

136.4 度

危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS
EU分類 C
NFPA 704
0
3
2
W
Rフレーズ R14, R34
Sフレーズ (S1/2), S7/8, S26, S30, S36/37/39, S45
R/Sフレーズ R14, R34
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化チタン(IV)(えんかチタン、titanium(IV) chloride)は化学式 TiCl4 で表されるチタン塩化物で、融点 −24 ℃、沸点 136.4 ℃ の無色から淡黄色の液体。四塩化チタンとも呼ばれる。CAS登録番号は [7550-45-0]。と反応して酸化チタン(IV)塩化水素を生じる。空気中の水分とも反応して塩化水素の白煙を生じる。

工業的にはチタン鉄鉱またはルチル鉱石コークス塩素とともに炉で 900 ℃に熱して粗塩化チタン(IV) を作り(クロール (Kroll) 法、塩素法)、これを蒸留精製して純粋なものを得る。塩化チタン(IV) は主に顔料化粧品の原料として利用される酸化チタン(IV) を生成するのに使われる。

有機化学ではルイス酸として向山アルドール反応などに利用されるほか、オレフィン重合に用いる触媒であるチーグラー・ナッタ触媒の原料としても使用される。

空気中の水分と反応して白煙を生じる特性があるため、曲技飛行でのスモーク特撮で煙の表現に使われる。特撮では火薬や火を使わずに対象物から煙を出せるので、破壊されたミニチュアセットや怪獣やヒーローがやられた表現演出に多用された。使い方は筆で直接塗ったり、注射器でかけることで任意の場所から煙を発生させることができる。ただし塩化水素の白煙であるため刺激性があり、現代ではCGで代用される。航空機のスモークとしてもミシン油パラフィン系のオイルで代用されるなど煙としての利用は行われなくなった。軍用としては煙幕として使われていたが、より効果の高いリン系に置き換わっている。

関連項目


四塩化チタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:07 UTC 版)

煙幕」の記事における「四塩化チタン」の解説

四塩化チタン(FM)は、黄色をした不燃性腐食性液体である。 水分含んだ空気接触する直ち加水分解始め塩化水素液滴チタン酸塩化物微粒子からなる濃い白煙生じる。 チタン塩化物の煙は刺激性で、呼吸著し不快感を伴う。液体FM取り扱う際には防護服ゴーグル人工呼吸装置着用必須とされる航空機から散布することで垂直の煙幕をつくるほか、第二次世界大戦中には軍艦煙幕形成する際に好まれた。

※この「四塩化チタン」の解説は、「煙幕」の解説の一部です。
「四塩化チタン」を含む「煙幕」の記事については、「煙幕」の概要を参照ください。

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