商用音楽における利用の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/19 09:42 UTC 版)
「マルチトラック・レコーダー」の記事における「商用音楽における利用の歴史」の解説
プロ仕様機種に関しては、アメリカ合衆国(以降、「米国」)に於いては1950年代後半、イギリス(以降、「英国」)では1960年代初頭には2トラック録音が主流となった。 1950年代終盤から1960年代前半までには、日本も含めて各国で4トラックが普及し、8トラック録音に関しては、米国では1960年代半ば(代表作品;ザ・ビーチ・ボーイズのアルバムペットサウンズ)、英国に於いては、1960年代後半(代表作品;ビートルズのシングル「ヘイ・ジュード」)あたりから主流となった。日本に於いては、1970年代初頭以降に普及したといわれている。 1970年代の短い16トラックの期間を経て、1970年代半ばから80年代半ばまでの間は、アナログ24トラックが主流であった。トラック数の不足を伴うために複数台のアナログ・レコーダーをシンクロナイザーとSMPTEタイムコードにより同期運転する手法も用いられていた。 3M社のシステムから始まったデジタルMTR(磁気テープ方式)はソニー製のPCM-3324及び三菱のX-800の発売によって、1980年代半ばから、普及期に入った。ソニー製のPCM-3348(48トラック)がデファクトスタンダードとなり、2000年代初頭頃まで利用された。 1980年代後半には、コンピューター連動の大型シンセサイザーの一種である、フェアライトCMIやシンクラヴィアなどによる、複数チャンネルでの長時間サンプリング機能を使用した、テープレスレコーディングも、一部で行われた(例えばイエス再結成後のアルバム『ビッグ・ジェネレイター』。「シンクラヴィア」使用)。 20世紀終盤以降は、一部の例外以外はデジタル録音が主流となり、21世紀以降は記録媒体がテープからハードディスクに移行して現在[いつ?]は統合制作環境であるいわゆるDAW中心となってきている。
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