命令法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 03:59 UTC 版)
命令法(英: imperative)は、インド・ヨーロッパ語族などの言語での動詞の活用の一つ。その名の通り、命令・希望形を作る場合に使われる。
英語では動詞の原形がそのまま使われるためになじみがないものであるが、フランス語やドイツ語などその他の言語ではよく使われる。二人称に対する普通の命令法のほか、一人称複数に対する勧誘を表現する形式(英語ではLet's …という言い方を使う)もある。
ただ、スペイン語やポルトガル語では、三人称への命令や、二人称でも否定命令(禁止)は接続法を利用する。
日本語にはこれに当たるものとして命令形がある。他に関東方言などで、連用形に終助詞「な」をつける形、また敬語(丁寧)表現として補助動詞命令形「なさい」、あるいは依頼の「て(下さい)」がある。
禁止表現として否定命令を用いる言語が多いが、独立の禁止法を用いる言語もある(日本語がその例である)。
関連項目
命令法(意志法)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:07 UTC 版)
命令法 (ordona modo) の動詞の語尾は -u である。命令だけでなく、依頼、要求または禁止など主語に対する話者のそうあって欲しいという「意志」を表現するため、意志法 (vola modo) とも呼ばれる。命令文で主語が vi のとき、特に強調する場合を除いて主語 vi は省略される。 Iru !(イール !)=「行け!」(主語viは省略) Vi iru !(ヴィ・イール !)=「君が行け!」(省略せず、viを強調。ほかの誰でもなく「君が」行け) Li iru.(リ・イール)=「彼に行かせろ」(彼が行くべきだという話者の意志・願望) Mi iru. (ミ・イール)=「私が行きます」(私こそが行くべきだという話者(すなわち私)の意志) Ni iru !(ニ・イール!)=「行こう!」(私たちが行くんだという話者(すなわち ni の中の一人としての私)の意志。英語のLet's go. に相当) Mi petis ke li savu min. (ミ・ペーティス・ケ・リ・サーヴ・ミン)=「私は彼に助けてと頼んだ」(彼に助けて欲しいという主文の主語(すなわち私)の意志) Ĉu ni iru al la kinejo ?(チュ・ニ・イール・アル・ラ・キネーヨ)=「映画に行きませんか?」(私たちが行くべきかどうか、聞き手の意志を尋ねる体裁で勧誘している)
※この「命令法(意志法)」の解説は、「エスペラント」の解説の一部です。
「命令法(意志法)」を含む「エスペラント」の記事については、「エスペラント」の概要を参照ください。
命令法
「命令法」の例文・使い方・用例・文例
- 命令・法のページへのリンク