周辺地域の振動問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 14:01 UTC 版)
大阪ドームのある千代崎三丁目は、もともと寺島(千代崎一丁目・千代崎二丁目方面)と勘助島(大正区方面)に挟まれた川とも芦原ともつかないような場所で、1757年(宝暦7年)に前田屋新田、1773年(安永2年)に岩崎新田が開墾されて漸次陸地化した経緯を持っており、地盤は軟弱である。加えて、1952年(昭和27年)に尻無川の上流区間が埋め立てられたが、大阪ドームはその埋め立てられた川跡にまたがって立地している。 かつてGLAYなどの縦ノリが行われるコンサートを開催した際、ドーム周辺の住宅地において震度1~3程度の揺れを感じることがあったため、縦ノリを行うコンサートには使用を規制している。縦ノリを行わないコンサートでも、ジャンプ等は行わないよう、公演前に必ず観客に向けて念入りに注意を呼びかけており、観客席への通路にはその他の禁止行為を示す絵と文章が書かれている。この縦ノリ問題が大きく取り上げられるようになったのは、2003年末頃からである。 GLAYは2005年に5大ドームツアー(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡)を計画していたが、大阪ドームについてはこの縦ノリ騒動が発端となり、最後まで交渉を重ねたものの結局は決裂し、その代替会場としてインテックス大阪でライブを開催した経緯がある。このため、集客力の劣る同会場での開催が決定した後、GLAYは大阪公演だけは4日間と他会場より公演数を多めに設定し、かつ各日それぞれ違った構成でライブを開催した。 また、地元・大阪出身の歌手である矢井田瞳も2001年と2002年の大晦日にカウントダウンライブを行ったが、2004年については大晦日ではなく12月18日に開催し、ライブも夜9時までに終わらせるようにした。また、この年の公演は“地震”対策として、グラウンド部分に設置するアリーナ席を大幅に減らし、縦ノリしにくい選曲でライブが構成されるまでに至った。さらに、このライブをもって矢井田は、今後ドーム公演を行わない方針を明かした。ただし、この件に関して矢井田本人のコメントによると、大阪ドームの縦ノリが原因ではなく、観客とよりダイレクトな空間でライブを行いたいために以前から決意していたことであり、大阪ドームでの縦ノリとは無関係であるとしている。
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