名機の後継機ゆえの評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:46 UTC 版)
「北斗の拳SE」の記事における「名機の後継機ゆえの評価」の解説
名機『北斗の拳』の後継機ということでホールとしてもSEの稼動に期待を寄せ、最初から大量導入するホールが多かった。打ち手側としても多くの人が期待し、今か今かと待ち望み展示会においては長蛇の列となるほどの状況になった。しかしいざ稼動し始めると前作の完成度と見比べ、多くの人が失望することとなる。ゆえに実際には予想よりもはるかに早く客離れが起こるという結果になってしまった。前作が多くのホールで設置期限ぎりぎりまで大量に設置されていたのに対し、本作は発売後半年程度で減台・撤去に踏み切ったホールも多く、一般中古台も設置期限以前から1 - 2万円で販売されている。 問題は出玉・ゲーム性の両面で言える。特に設定6での勝率が9割にも上った前作に対し、本作では6割程度にしかならないことが打ち手からの評価を下げる一番の理由であると思われる。ホール側としても「(出玉を)出したくても出ない」状況であり、全台設定6というホールも多かった。しかし辛くなったというだけでなら似たような機種で『吉宗』の後継機の『押忍!番長』がある。スペックから見れば吉宗より辛い機種であるが、吉宗より引き継がれた1G連による爆発力や逸面な演出などで人気を得ている。それに対しSEは、初代で激アツと位置づけられた2枚チェリー(通称2チェ)が最大で50%の期待度しかなく期待感が持てなくなったことなど、通常のゲーム性が初代と酷似していながら打ち手をそそらせる力が弱い。新キャラとして追加されたハートの存在も今ひとつ打ち手をそそらせていない。液晶演出に関してはバランスが悪いと評価する打ち手が多い。 出玉を抑えたため、スロットが「食える」などと表現されたバブル時代(連荘機全盛時代)の過剰な連荘により中毒症状を起こしたスロッターや、一撃の夢を見るスロッターには支持されていない。SEの出玉規制はある意味健全なことではあるのだが、以前のバブル時代の後遺症が響いている。初代北斗がかもし出した強烈な連荘を味わった後では、北斗SEに魅了されない打ち手が多くなってしまうのは仕方がなく、ホール側としては客にあまり打ってもらえないという現象に陥ってしまった。 しかし、概要でも述べているように一発で大量の出玉を吐き出す可能性は十分にあり、スペックに対しても4.7号機の中では優秀な方という意見も雑誌などでは言われている。撤去直前においてはすでにホールの機種のほとんどが5号機へと移行し、爆発力のある機種が少なくなったこともあり、導入直後に比べて逆に稼働が向上する現象も起きた。 後継機が前作ほどの評価を得られなかったパターンは過去にも多くあるが(実際旧北斗の後継機として期待を集めたポパイも酷評を浴びている)、SEが多くの人に批判されることになったことは、逆に言えば前作の衝撃が計り知れないものだったことを物語っている。 何にしろ賛否両論あった本機も2007年7月29日で検定切れとなり、撤去された。しかし、以上に述べたことはあくまでもホールでの評価であり、割安で長時間遊べるゲームセンターなどでは前作同様人気が高く、新キャラなどがいる分SEの方が面白いという評価もある。
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