吉川研究室時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 18:20 UTC 版)
京都大学の受託研究員であった石川島播磨重工(後のIHI)の村上弘記らとともに、平面ではなく3次元空間で動作するフレキシブルマニピュレータに取り組む。集中ばね質量モデルを構築し。動力学解析から状態方程式を導出し、最適レギュレータを実装した。3次元では理論検討が多かった当時、実験的に検証した数少ない事例であった。 なお、フレキシブルマニピュレータではモデル化が課題であり、吉川と細田は仮想の剛体リンクと仮想の受動バネ関節によるモデルを提案する。これには先行研究と異なり、実機からパラメータを同定し、モデルを決定するという特徴があった。また、平面2自由度のフレキシブルマニピュレータの軌道制御にも取り組み、軌道追従の十分条件をシミュレーションで明らかにした。 さらに本体となるフレキシブルマニピュレータ(マクロ機構)の先端に小型の剛体マニピュレータ(マイクロ機構)を搭載したマクロマイクロ機構の研究にも取り組む。可補償性を検討し、準静的軌道制御と動的軌道制御の手法を提案。力制御にも取り組んだ。1993年3月に京都大学工学研究科機械工学専攻博士後期課程を修了し、細田は博士(工学)の学位を取得。同年9月にはマクロマイクロマニピュレータの技術が石川島播磨重工から特許出願された。
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