台湾の食文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 15:07 UTC 版)
台湾の食文化を理解するには、台湾文化全般のしくみを知っておいたほうがよく、「本省人」と「外省人」という用語を知っておいたほうがよい。また台湾料理は(50年ほどにもおよぶ)日本統治時代の食文化の影響も受けていることや、蔣介石らが率いた台湾国民政府の影響も受けていることも知っておいたほうがよい。 別の言い方をすると、台湾の食文化は、中国大陸南部(南東部)の食文化の影響も受けており、台湾の先住民の食文化の影響も受けており、日本の食文化の影響も受けており、香港の食文化の影響も受けているということである。 混ぜ合わさった民族性が、台湾における「台湾文化の独自性の発展」という言葉で表されるものだともいう。 たとえば広東料理の影響がある。 広東省は「食は広州にあり」といわれるグルメの本場。豊富な海鮮、フカヒレやアワビといった珍味、飲茶文化などが有名。そうした食文化の影響を台湾の食文化は受けている。 台湾の「中央」政府を支配した人々の料理、江浙料理が台湾の料理文化において「上品な料理」という位置づけになった。もともとは伝統的で庶民に人気の高い文化であった飲茶が、香港を経由して台湾に伝わったときに地位が上がり、上流階級と富裕階級だけの、「上流階級」のための「新しい料理」のシンボルとなった。飲茶や点心を食べることは、家族揃って食事をするという文化的習慣にも合った。さまざまな経緯を経て「台湾の香港風飲茶」は台湾固有のものとなっていった。 また台湾は、宗教的に言うと、仏教・道教・一貫道の影響が大きいわけで、それらはどれも殺生を禁止しており、その結果、ベジタリアンやヴィーガンの人々も多く、台湾素食も知られている。
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