受容体結合親和性/リガンド結合親和性とは? わかりやすく解説

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受容体結合親和性/リガンド結合親和性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 13:30 UTC 版)

リガンド」の記事における「受容体結合親和性/リガンド結合親和性」の解説

リガンドとその結合部位との相互作用は、結合親和性観点から特徴付けることができる。 一般的に、高親和性リガンド結合は、リガンドとその受容体の間のより大きな吸引力よるものであるが、低親和性リガンド結合吸引力少ない。 一般的に、高親和性リガンド結合は、低親和性リガンド結合場合よりもリガンドによる受容体占有率高くなり、滞留時間英語版)(受容体-リガンド複合体寿命)は相関しない。 リガンドレセプターへの高親和性結合は、結合エネルギー一部レセプターコンフォメーション変化引き起こすために使用され結果として関連するイオンチャネルまたは酵素のような変化した挙動もたらす場合には、生理学的に重要であることが多い。 生理的反応誘発する受容体結合し、その機能変化させることができるリガンドは、受容体アゴニスト呼ばれる受容体結合して生理反応活性化できないリガンドは、受容体アンタゴニスト呼ばれている。 受容体へのアゴニスト結合は、どれだけの生理的応答誘発できるか(すなわち有効性英語版))と、生理的応答引き起こすのに必要なアゴニスト濃度(多く場合、半最大応答引き起こすのに必要な濃度であるEC50として測定される)の両方観点から特徴付けることができる。 高親和性リガンド結合とは、比較低濃度リガンドリガンド結合部位最大限占有し生理反応誘発するのに十分な濃度であることを意味する受容体親和性は、阻害定数またはKi値(受容体50%占めるのに必要な濃度)で測定されるリガンド親和性は、競合結合実験からIC50値として間接的に測定されることが多いが、ここでは、基準リガンド固定濃度50%置換するのに必要なリガンド濃度決定されるKi値は、チェン=プルソフ式(Change Prusoff式)を用いてIC50から推定することができる。 リガンド親和性は、蛍光消光法、等温滴定熱量測定法、表面プラズモン共鳴法などの方法用いて解離定数(Kd)として直接測定するともできる。 低親和性結合(Kiレベルが高い)とは、結合部位最大占有されリガンド対す最大生理学的反応達成される前にリガンド比較的高い濃度が必要であることを意味している。 右の例では、2つ異なリガンドが同じ受容体結合部位結合している。 示されているアゴニストのうちの1つだけ受容体最大刺激することができ、したがって、完全アゴニスト(full agonist)と定義することができる。 生理的応答部分的にしか活性化できないアゴニストは、部分アゴニスト(partial agonist)と呼ばれる。この例では、完全アゴニスト(赤線)が受容体を半最大活性化することができる濃度は、約5×10-9モル(nMナノモル)である。 結合親和性は、タグ付きリガンドとして知られる放射性標識英語版)されたリガンド用いて最も一般的に決定される同種競合結合実験(Homologous competitive binding experiments)では、タグ付けされたリガンドタグ付けされていないリガンドとの結合競合が行われる。 表面プラズモン共鳴二重偏光干渉法、マルチパラメトリック表面プラズモン共鳴英語版)(Multi-Parametric Surface Plasmon Resonance; MP-SPR)のようなラベルフリーであることが多いリアルタイムベースの方法は、濃度ベースアッセイから親和性定量化するだけでなく、結合解離速度論や、後のケースでは結合時に誘導される構造変化からも定量化することができる。 また、MP-SPRは、独自の光学的セットアップにより、高塩分解緩衝液中での測定も可能である。 マイクロスケール熱泳動法(英語版)(Microscale thermophoresis; MST)は、固定化を必要としない方法である。 この方法では、リガンド分子量制限されることなく結合親和性測定することができる。 リガンドレセプター結合親和性定量的研究における統計力学使用については、構成分配関数に関する包括的な記事参照のこと。

※この「受容体結合親和性/リガンド結合親和性」の解説は、「リガンド」の解説の一部です。
「受容体結合親和性/リガンド結合親和性」を含む「リガンド」の記事については、「リガンド」の概要を参照ください。

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