反射とシェーディングモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 16:19 UTC 版)
「3次元コンピュータグラフィックス」の記事における「反射とシェーディングモデル」の解説
現在[いつ?]の3DCGにおいて、速度面などの理由により単純化された照明モデル・反射モデルを利用する場合、多くはPhongの反射モデル (Phong reflection model) を採用している。Phong反射モデルは経験則であり、ローカルイルミネーション(局所照明)の代表例である。より写実的なシーンを描画するためには、後述するラジオシティなどのグローバルイルミネーション(大域照明)をサポートする、光学的・物理学的に正しい照明モデル・反射モデルが使われるが、現実世界をシミュレートするには非常に複雑かつ膨大な計算を伴うため、レンダリングに時間がかかるようになる。レンダリング方程式(英語版)はエネルギー保存則をもとに光の伝播を記述するものであり、物理ベースのレンダリングの基本となる理論である。 反射モデルは物体の性質にも左右される。コンピュータグラフィックスにおいて、物体の性質は材質(マテリアル)として定義・抽象化されるが、プラスチックや金属、皮膚や毛髪の質感をコンピュータグラフィックスで正確に再現するためには、それぞれの材質に応じた適切な反射モデルを使う必要がある。物体の色は光のRGB各成分の反射・吸収係数の違いによって生まれ、また鏡面ハイライトの色や形状は面の粗さや光源の特性にも左右される。金属光沢や回折模様を再現する場合は、物質の物理的・化学的特性や表面性状を考慮する必要がある。 また光の屈折現象をコンピュータグラフィックスで再現する場合、物質の特性として屈折率が重要な要素となる。多くの3DCGソフトウェアでは、屈折率 (index of refraction) を略してIORと表記する。 シェーディングとは、物体の陰影を計算することである。広義では反射モデルによる反射光の強度計算を含むが、狭義では後述の陰影補間技法を指す。
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