反射の低下・消失
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 07:50 UTC 版)
脊髄髄節の障害、もしくは求心路となるIa線維か遠心路となるα運動線維(二次運動線維)の障害があった場合に腱反射は出現しにくくなる。筋自体の障害でも同様である。 頸椎症では頸髄髄節や神経根の圧迫から上肢で腱反射が出にくくなる傾向があり(髄節障害では、その部位以下に下行する上位運動ニューロンも障害されることがあり、その場合下肢はかえって深部腱反射が亢進することがある)、また糖尿病など全身性の末梢神経障害であれば、長い神経ほど大きな障害を受けやすいのでアキレス腱など遠位の腱で両側性の低下あるいは消失がみられる。ギラン・バレー症候群では、全身の深部腱反射消失が診断を行う上で重要な所見となる。 一時期致命的な難病として知られた脚気は、栄養失調の結果として末梢神経障害をもたらすため、膝蓋腱反射の低下が重要な診断項目であった。
※この「反射の低下・消失」の解説は、「深部腱反射」の解説の一部です。
「反射の低下・消失」を含む「深部腱反射」の記事については、「深部腱反射」の概要を参照ください。
- 反射の低下・消失のページへのリンク