北山湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 04:53 UTC 版)
「北山ダム (佐賀県)」の記事における「北山湖」の解説
ダム湖である北山湖(北山貯水池)は人造湖であり、総貯水容量は約2,225万トンを誇る。下流に建設された嘉瀬川ダムの完成により1位の座を譲ったが、佐賀県で2位の規模を誇る人造湖が同じ嘉瀬川流域に連なっている。 北山貯水池は面積が200 haと広大で、貯水池周囲は複雑な地形となっておりあたかもリアス式海岸の様相を呈する。このため人造湖でありながら天然の湖に近いたたずまいを見せている。周囲はカシやシイ等といった照葉樹林が広がり、自然のままの風景を醸し出している。また貯水池はヘラブナを始め魚類の宝庫で北部九州の有名な湖釣りスポットで、休日になると多くの釣り人たちが訪れる。また湖岸にはサイクリングロードが整備されており、ほぼ湖を一周する。ダムの天端(てんば。ダムの頂上のこと)もサイクリングロードの一部になっており、家族連れなどがサイクリングをする光景が休日には見られる。スワンボートも貸し出されており、湖上を遊覧することも可能である。 ダム湖一帯は佐賀県によって脊振北山県立自然公園に指定されているほか、九州自然歩道が通過し北山国民休養地として憩いの場となっている。ダム左岸には佐賀県北山少年自然の家があり、佐賀県の県政100周年事業としてダム着工から30年後の1980年(昭和55年)に「県立21世紀県民の森」が北山湖畔に着工し、1991年(平成3年)に完成した。宿泊・キャンプ施設、遊具などが整備されており、観光地や保養地としての側面も濃くなっている。三瀬峠を越えると福岡県福岡市早良区であり、佐賀県内の他福岡市周辺からも訪れる人が多く、夏は避暑地として来訪者が増える傾向にある。 交通アクセスは佐賀市からは国道323号、福岡市からは国道263号を経由する。国道263号は三瀬峠付近で難路となっているが、近年三瀬トンネル有料道路が開通し、アクセスが向上した。かつては博多駅バスセンターから昭和バスによる定期路線があったが現在は廃止され、福岡市からの集客は専ら自家用車に依っている。
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